月別アーカイブ: 2018年1月

それはそれ

「夜中にワァワァ言うな」と家内が言う。

記憶はないが、家内の話を聞くとワァワァ言っているようである。寝言か正気か私には分からない。

私のワァワァのせいで家内が寝坊し、次男が始発に乗り遅れたか、家内が電車を追いかけて車を飛ばしたか。

ワァワァの主の私も二度寝し、Fさんに迷惑をかけた。

灌水ポンブの始動が悪かったり、悪天項でたまったゴミの焼却作業だったり、日頃より多くの仕事が農園で山積み。

少し仕掛かりの選別があったが、久しぶりにギブアップして翌日にまわした。

水曜日からの冷え込みで長時間労働がつづいた。明日からの仕切りなおしで作業を後に倒したが、

これはこれで「自分の責任」。

あだちまさし。

そろそろ季節の変わり目

毎朝、通過する小野大橋。おおげさに大橋というほどの橋ではないが・・・

夜明け前からワカサギ釣りの釣り人がヘッドライトをつけながら釣り糸を垂らす姿を拝見しながら徐行運転で通過する。

今朝はうっすらと積雪もあり、足元からの冷え込みが相当厳しいだろうなぁと想像する。

積雪、低温の夜明け前、私も仕事がなければ布団の中に長くいたい時間だが、橋から釣り糸を垂らす姿に「好き」って良いなぁと感じる。

夕方、農園の川沿いに、白いランクルがとまった。

昨年の春先には、この車が来るのと同時に大変な釣り客が増えた。厚東川を登ってくるブラックバスを目当ての釣り人である。

昨年、この「白ランクル」の持ち主と以外な所で出会いがあり、少しだけバスの特徴をを教えてもらった。

気温は低いが、そろそろ季節の変わり目。

ボディーブローのような低温が続く

今日で3日目の終日マイナス気温。排水口が出る水を調整しながら凍結防止。そして川からの灌水2日目。

2週間前の冷え込みは、最初に水分をたっぷり含んだ重たい雪が積もり、寒波が緩む雪解け水で川も井戸もかなり水位が上がった。

今回はサラサラと雪が降り、期待した積雪もなく、ボディーブローを打ち続けられるような低温が続いている。

水曜日の夕方に思わぬ冷え込みの底がきて、終日ポタポタと排水していたにも関わらず、ポタポタが氷柱に変わり2鶏舎凍結した。事故はなかったが天気予報と、自分の判断が一度外れると臆病になり凹む。

鶏舎を立てた場所で日当たりや、冷たい北風が吹きつける各鶏舎の条件が違うので少し凍結防止の排水量を私が調整する。

昨日の予報では今朝の最低気温マイナス3℃。実際にはマイナス1℃前後だった。

鶏の飲水は確保出来ていたが、排水が3箇所ほどポタポタが下から氷柱になり日中も低温なので心配だが、焦っても、怒鳴っても、嘆いても、どうにもならないことなので、Fさんが出勤して来る7時まで各鶏舎を一回りし、

7時すぎに二人で川までホースを伸ばし井戸周辺への散水。昨日より灌水ポンプのアクセルを緩めて満タンで2時間程度作動するように手加減し、ただ「ポンプは止めないように」と理由を説明し彼の表示から理解してもらったと感じた。

排水口の凍結は自然に解けることはないと思ったが「昼前に確認すれば良いから」と時間の猶予を与えた。いつもより心配事や仕事が増えるので出来るだけ気持ちのゆとりを持ちながら、いつもどおりの気配りをしてもらいたいので。

私も道中の道路状況が気になったが、慌てて出発しても、しょうがいないので8時半に荷物を整え、もう一度、凍結状況や井戸の水位などを自分の目で確認し出掛ける。

15時ごろ「水は大丈夫です。ポンプは配達から帰るまで動いていると思います。」とFさんからメール着信。

「ありがとうございます。大変お疲れさまでした。」と返信し、16時まえに農園へ戻り、日没前の鶏舎をまわる。

彼が氷を溶いてくれた排水口からポタポタ。灌水ポンプは機嫌よく回っていた。

気候を自分の力で変えることは出来ないが、ヒスやジラを出さずに彼と協力して仕事を進められた一日がありがたいと思った。

あだちまさし。

想定のウチとソト

午前3時すぎボンヤリ目が覚めて、農園付近の気温などの実況値を携帯で確認。気温がマイナス3℃ぐらいで安心したが、日中も予報どおりのマイナス5℃。

雪が降っており、凍結防止の排水もしっかり確認していたので、さほど深刻ではなかったが、明け方の気温が低下するのが気になり、茶漬け胃袋に流し込んで家を出た。

少々、路面凍結はあったが想定内で運転でき、農園へ着いて、流し場の桶に溜めてある水の凍結具合を足で踏んで確認する。

「グシャリ」という具合のシャーベット状で、おそらくマイナス2℃前後だろうと安堵して、ゆっくり鶏の産卵をおいかけながら鶏舎を2度まわり、パック詰めをして配達に出掛ける。

パートさんには「日中もマイナス気温なので緩めた蛇口はそのままで」と伝えたが、予想していたほどの冷え込みはなく、どちらかというと、排水に使う水と、その際にまわるポンプの電気代が気になり、出掛ける前に2つほど鶏舎の排水量をしぼった。

積雪はそれほどなかったが、気温が低いため吉部は路面凍結、でもこれは想定内。一軒目の万倉から船木、有帆、西宇部は想定外の凍結。小野田市内、特に叶松住宅あたりの日陰斜面道路の凍結はヒヤヒヤしながら車の尻をフラフラさせながら。

朝が早かったので配達帰りに農園近くの「夫婦岩」で車を止め15分ほど仮眠してから作業に加わる。風は冷たく感じたが、朝方に念を入れて排水状況を確認していたので、今日のタマゴの歩留まりを一つ一つ確認しながらのパック詰め。

午後5時すぎ排水状況を確認。排水口から凍結が始まっている鶏舎が2つ。朝方、私が排水を絞った鶏舎である。携帯で実況値を確認するとマイナス4℃強。

ストーブでユラユラ湧いたヤカンを手に持ち、熱湯を布巾にかけながら、排水口から凍結する飲水器をゆるめてまわるが、あえなく日没をむかえ、作業を諦めた。

明日は空き鶏舎の清掃も予定どおりにこなしたい、気候は不順、タマゴのお届けも後回しにするとご迷惑がかかる。

日没まで鶏舎で鶏の飲水を確保しながら、携帯にてアドバイスをいただく、一気に凍結を回避したい。焦る気持ちで相談したが、電話を切った後、私の想定内を見直す。

夜も遅かったが、今までの破損状況、凍結解除の方法を相談し、ひとつ物事の道理を学べたと思う。

明日は朝からピンチである。

経験上、これは間違いないと、何もかもが信じられないといったら嘘ではないが、想定内のおかげを感じ、想定外のことを常に自分の糧にしたい。

あだちまさし。

明日からの冷え込み心配

朝6時、気温3度。くもり。採卵をはじめて30分ぐらいで汗をかき、一時間ほどして重ね着したベストを脱いだ。

日長が次第に伸びる時期にかかり、朝の産卵時間が早まるのでFさんがいない独り作業は根気がいる。前後、右を向いても、左を向いても賑やかな鶏の産卵ラッシュアワーを隙間をぬうように手早く採卵する。

明日から予報どおりの寒波到来。13時に宇部市の防災メールで「水道管の破裂に気をつけて」と着信。井戸の水位を気にしながら凍結防止の排水を済ませて配達に出る。

久しぶりにライトを点灯せずに自宅に戻り荷物を降ろした。腹も減ったし、風呂にも入りたい。と考えていたが、鶏の出荷打ち合わせなどをした後、

有帆朝市会のご婦人から電話があった。

配達で朝市の近くを通過するが今まで数度しかお伺いしたことがない。とてもアットホームな雰囲気で活動されていて、少し時間をつくって立ち寄るだけで農園の理解も深まるだろうと感じながら。

明日は受け取り荷物が発生したので、受け取り時間の約束をして電話を切った。

農園で木、金曜日の選別パートYさんは有帆朝市会のメンバー。自身で栽培された野菜や果実などを出荷されているが、なかでも自家製こんにゃく芋で手作りした「こんにゃく」が人気商品になっている。

Yさんの自宅が宇部市と小野田市の境なので、路面が凍結する日は前もって休みを伝え、農園は凍結シフトに変える。今のところ、このシフトで賄えているので良いが、代わりをお願いするパートさんも高齢に差し掛かっている。

Yさんは「雪の日はお休み」という約束はつくりたくないが、渋滞と凍結道路のリスクは私自身避けたいのである。

明日以降の予定を電話で伝えても良かったが、有帆朝市に便が出来、皆さんの暖かい会話に混じりながら、週末の予定をお伝えしようと思う。

朝市会のメンバーとワイワイ話しながら、農園作業をご理解いただけると幸いである。

あだちまさし。

切れかけたご縁の糸

「今年からタマゴはスーパーで買いますから、次回からタマゴは結構です。」

15年以上、毎週水曜日にお届けさせているお客さま。東広島に住む友人Kの奥さまのお母さんからである。ご立腹の電話はピシャリと切れ、年明けから後味の悪い短い会話になった。事情は少し察したが、私自身も疲れた心と体に痛く堪え「仕方がない」と諦めの心が先に湧き出てしまった。本来ならばお詫びが先なのだが。

正月3日は配達をお休みすることをお伝えしていたつもりが漏れがあったかもしれない。年末に追加注文を受け切れなかったお客さまには正月2日にまとめて配達させて頂いたが、その案内も忘れていたかもしれない。行き違いでタマゴ不足のストレスをお母さんにかけてしまった様子だった。

電話の感じだと、私の不行き届きで、もしかすると今まで結んでもらった「ご縁の糸」が切れてしまうかもしれないと感じ、重たい心を引きずりながらの第2週目、今年初めての水曜日配達便を迎えることとなる。

毎週水曜日は小野田市内を中心に80軒のお客さまにタマゴをお届けしている。いつもなら車にタマゴを積み込み、気合を入れてエンジンをかけるが、先日のピシャリ電話で「12月分の集金だけで結構です」と頼まれおり、やはり心は曇り模様。こんな時はミスがありがちなので後戻りして、余分にタマゴを2パック載せて出発した。

学生時代の友人Kから結婚披露宴の案内が届いたのは農園で仕事を始めて間もない頃。広島市内で知り合った年下の彼女が宇部市出身と聞いて不思議な縁を感じた。披露宴当日は半日仕事をして広島市内の会場へ向った。短い時間ながら久しぶりの休日と昼間から大いに酒が飲めるという開放感で大いに心を躍らせて。

「新婦が宇部出身」と不思議な縁を感じていたので、最初に新婦のご両親にお酌に行った。手短に挨拶を済ませて、親族が座られるテーブルを後にしようとすると同じテーブルに見覚えのある顔がある。お互いにいつもと違う服装で、場所は広島。すぐには気付かなかったが毎週タマゴをお届けしている奥さまがキョトンと私を眺めて座っておられる。新婦の叔母にあたると聞き、知らず知らずに頂いていたご縁に驚き、偶然の悦びに身をまかせて、披露宴とは場違いな「タマゴ談義」に花を咲かせた。酒の勢いも手伝い、農園やタマゴのことを大きな声で自分勝手に語ったと思う。

一週間後、新婚旅行帰りに友人夫婦が、お父さん、お母さんを伴い農園を訪問してくれた。
披露宴会場で熱く語った「タマゴ談義」がお母さんの心に少し響いたようで「働く姿が見たい」と嬉しい来園。運動場で遊ぶ鶏を見ながらのお母さんからの質問はどれも的確で、日頃から食材にこだわり調理されている姿勢が想像できた。その日から17年ぐらいのお付き合いになる。

温和なお父さんは、やさしい口調で農園作業を労って下さり、チャキチャキのお母さんはタマゴ宣伝部長のような働きで、職場の同僚、ご自身が通われている料理教室の友人など多くの方に農園をご紹介下さり、その都度、タマゴとお客さまの縁を切らさないようと「ご縁の糸」をしっかり結びつけて下さった。

ハンドルを握りながら、今までことを思い出しご自宅へ着いたのは正午前。とにかく素直な気持ちでお詫びしようと玄関のチャイムを押す。

後味が悪い電話の後だったのでお母さんも気まずい表情をされておれたが、私の不行き届きをお詫びし、年末年始にタマゴが少なくて困ったという話を一つ一つ聞かせて頂く、正月の台所に立つ主婦の忙しさを想像しながら申し訳ない気持ちでお詫びしながら頭を下げる。

それに加えて、友人の一人息子である中学2年生が一人で里帰りし9日間滞在したようである。食べ盛りの孫が「腹が減った」と催促するので、何かつくってやろうとするとタマゴがなく、とうとうスーパーで2パック購入したとのことである。我が家の次男も中学2年生、9日間も家でゴロゴロされると相当ストレスが溜まる。一度や二度、正面衝突しても不思議ではない。そんな場面を想像しながら、父親である友人に代わり、もうひとつ頭を下げた。

しかし、孫の空腹を満たすために購入したタマゴの味が「何かしっくりこない」と言われ、このあたりから話しの風向きが変わり始めた。あなたと付き合い始めて正月にタマゴのことでこんなにストレスを感じたことがなかったと、もうひとつチクリと言われ、意地悪なことばかり言って悪かったけど、と前置きしながら「来週からキチンと届けて下さる?」と問われ、今度はお礼を申し上げて頭を下げた。別れ際に余分のタマゴがないかと尋ねられ、出掛けに余分に積み込んだ2パックをお渡しし、冷たい小雪が舞う玄関を後にする。

切れかけたご縁の糸をタマゴの味で繋いで頂いた。このような間違いは日常のお客さまと取引の中で少なからずあると思うが、親身になって苦言を呈して下さったお母さんに感謝し、ひとつひとつの仕事を丁寧にしなければと気持ちを引き締めた。

あだちまさし。

霜を履みて堅氷至る

昨日の朝は大霜。気温マイナス3℃。前日から予測できていたので凍結防止の排水。排水口からポタポタ落とした水は氷柱になるが鶏舎の事故なく。

霜柱をジャリジャリ踏んで歩きながらFさんと朝の採卵をする。東の空が明るくなってくる時間帯が放射冷却で一気に体感温度が低下する。

園内で使うオンボロのカルディナのエンジンはかけたままで、採卵したタマゴを車に積み込む度に腰をかがめて、寒さでちぎれそうな指先をカルディナのマフラーにあてながら、交互に暖をとる。

今朝の気温は5度。昨夜からシトシト降った雨で湿度高め。

夏場の湿度高めは鶏に堪えるようだが、冬場の湿度の高い日は鶏舎の中で機嫌良く過ごしている。朝から鳴き声も穏やかなのである。

年末年始の作業の負担が体にジワジワと堪えていると感じ、こんな気持ちになると、全てのことに言い訳したくなり、些細なことでトゲトゲと人にあたってしまいがち。

それに加えて、気候が不純なので憂鬱な気持ちが追い討ちをかける。

木曜日、金曜日のマイカー出勤は厳しそうなので、コロコロと変わる予報を見ながら、園内作業と配達の段取りをイメージ。

選別パートのF井さんとYさんは農園の仕事以外で、代々からの土地で稲作や農業を営んでおられ、作業の手を動かしながら聞かせていただく「ちょっとした話」は興味深い。

幼いころから地元で育ち、時代や自然の移り変わりを肌で感じながら、自分で出来る精一杯の仕事を営んでこられた「道のり」を感じることが出来るから。

温暖化や異常気象という単語をよく耳にするので、昔と今を、それぞれお二人が感じている話しや苦労話を聞き、自分が立っている時代と、これから進んでいく僅かな光を見出したく、作業のペースを少し落としながら耳を傾ける。

今日の会話の中で、Fさんが「霜がえし」という言葉を使われた。

気候が安定しないので、昔、父から聞いた言葉は今の時代にはあてはまらないかもしれないと思うけどと後付し、説明してくださった。

先ほどまでネットで調べるものの該当する言葉はなかったが、以下のような「ことわざ」にたどり着き、厳寒を迎える「こころづもり」ができた。

霜を履みて堅氷至る(しもをふみてけんぴょういたる)
.
【意味】霜を踏んで歩く時期が過ぎると、やがて硬い氷が張る寒い季節が訪れるということから、何かが起きる前の小さな兆候を見逃がすと、やがて大きな災難に見舞われることがあるということ。大事に至る前に前兆に気づくようにとの戒めのことば

連休開けは寒さ厳しい予報

この冬、天気予報が不安定。週間天気や翌日の気温予報も朝と夕方では違った数値を指す。

朝令暮改を繰り返す予報を携帯でため息まじりに確認する。明日の最低気温は今朝の時点ではマイナス1℃。夕方確認するとマイナス2℃。

天気は晴れとなっているので、鶏舎の凍結防止で排水をする。朝の時点では「ポッタポッタ」と考えていたが、夕方の時点でマイナス修正予報なので「ポトポトポト」具合に変え蛇口を緩めてまわった。

だいたい夜明け前の冷え込みがきつくなるのだが、今年は気温の実況値を見ると夜中にグッと冷え込む日が何度かあり、予想を上回る冷え込みで送水管が一度破損した。

昨年の12月28日。大忙しの年末作業が山済みの日。

前日の予報ではマイナス二℃予報だったので、多少の凍結は覚悟の上で「ポッタポッタ」の具合で蛇口をゆるめ農園を後にしたが、翌朝、ほとんどの鶏舎が凍結し、深刻な凍結具合の鶏舎が2箇所ほど。

朝の作業をしていても、指先がちぎれるように冷たく、いくら体を動かしても体が温まらない。前日からの実況値を確認すると日付が変わる頃にマイナス五℃まで下がり、明け方までマイナス三℃だった。

木曜日は農園の仕事を済ませ、かなりのボリュームの配達をするが、配達に出掛ける前に大きな凍結破裂が見つかり、仕事を終え帰宅したFさんを呼び出し、2時間近く水周りの修理をしてから配達に出掛け、最後にタマゴをお届けしたのが20時半ごろだった。

一昨日の朝の冷え込みを想定外。前日の予報では最低気温2度。夜中の天気は曇りで、雪が降るとの予報で蛇口は閉めたままで農園を後にしたが、翌朝は「大霜」。

農園に向う途中、夜空にピカピカ光る星空と満月を眺めながらの運転。心の中では「聞いてないよぉ」と呟きながらアクセルを踏んだ。

案の定、鶏舎の送水管が凍結。実況値を確認すると午前三時がマイナス三℃。前後の追い込むような冷え込みがなかったので事故はなかったが、昼前にホッとした瞬間、自分の体が「溶ける」ような感覚を覚えた。

連休明けから冷え込みが厳しいと騒がしい。週間天気を確認すると来週水曜日から冷え込みが厳しくなり、木曜日の朝はマイナス6℃。最高気温は0℃。

予報が当たれば、鶏舎の水が一旦凍結すると一日中ゆるむことはないと思う。

「ポトポトポト」から「チョロチョロ」の排水をしなければいけないので、仕事をしながら井戸の水位を確認し、4000リットルほどを6時間かけて灌水ポンプで散水した。

暖冬も困るが、ほどほどの想定内の冷え込みで「おかげ」がいただけると有り難い。

あだちまさし。

柳屋の千秋楽

365日、農園の仕事を終え、規格外のタマゴを納品させていただく吉部の仕出し屋「柳屋」さん。

11月下旬ごろから仕出しに加え、二階の座敷に宴会予約が入り大忙し。

年末29日からは、オードブル、刺身、おせち料理と配達やら、受け取りやらの豪華料理がカウンターに並び、表も裏もテンヤワンヤの忙しさを毎日、横目に見ながらコツコツとタマゴを納めさせていただく。

年末になると厨房に張られた大きな白い紙に予約を日ごとに書き出され、受け取り時間や配達指定時間など細かく記載されている。

毎年、口癖のように「出初式」までが年末年始、繁忙期のピーク。

出初式は毎年、一番初めの土曜日。柳屋の大きな予定表の第一日曜には、赤いペンで「千秋楽」と書いてある。

Fさんが農園で働きはじめて7年目。彼は地元の消防団に所属しており、出初式には休みをだすので、農園内の作業も出初式を中心に交代で休暇を与える。

年始の配達を休みにしながら、生産や売り上げは2倍にならないものの、現場で働く時間は2倍以上になる。

まぁ、これは仕方ない。

明日は「出初式」。Fさんは消防団の制服に身を包み行進。

私は、農園内の作業をしながら「千秋楽」を迎える。やっと新しい年を迎えた実感が湧いてきた。

————————