想定のウチとソト

午前3時すぎボンヤリ目が覚めて、農園付近の気温などの実況値を携帯で確認。気温がマイナス3℃ぐらいで安心したが、日中も予報どおりのマイナス5℃。

雪が降っており、凍結防止の排水もしっかり確認していたので、さほど深刻ではなかったが、明け方の気温が低下するのが気になり、茶漬け胃袋に流し込んで家を出た。

少々、路面凍結はあったが想定内で運転でき、農園へ着いて、流し場の桶に溜めてある水の凍結具合を足で踏んで確認する。

「グシャリ」という具合のシャーベット状で、おそらくマイナス2℃前後だろうと安堵して、ゆっくり鶏の産卵をおいかけながら鶏舎を2度まわり、パック詰めをして配達に出掛ける。

パートさんには「日中もマイナス気温なので緩めた蛇口はそのままで」と伝えたが、予想していたほどの冷え込みはなく、どちらかというと、排水に使う水と、その際にまわるポンプの電気代が気になり、出掛ける前に2つほど鶏舎の排水量をしぼった。

積雪はそれほどなかったが、気温が低いため吉部は路面凍結、でもこれは想定内。一軒目の万倉から船木、有帆、西宇部は想定外の凍結。小野田市内、特に叶松住宅あたりの日陰斜面道路の凍結はヒヤヒヤしながら車の尻をフラフラさせながら。

朝が早かったので配達帰りに農園近くの「夫婦岩」で車を止め15分ほど仮眠してから作業に加わる。風は冷たく感じたが、朝方に念を入れて排水状況を確認していたので、今日のタマゴの歩留まりを一つ一つ確認しながらのパック詰め。

午後5時すぎ排水状況を確認。排水口から凍結が始まっている鶏舎が2つ。朝方、私が排水を絞った鶏舎である。携帯で実況値を確認するとマイナス4℃強。

ストーブでユラユラ湧いたヤカンを手に持ち、熱湯を布巾にかけながら、排水口から凍結する飲水器をゆるめてまわるが、あえなく日没をむかえ、作業を諦めた。

明日は空き鶏舎の清掃も予定どおりにこなしたい、気候は不順、タマゴのお届けも後回しにするとご迷惑がかかる。

日没まで鶏舎で鶏の飲水を確保しながら、携帯にてアドバイスをいただく、一気に凍結を回避したい。焦る気持ちで相談したが、電話を切った後、私の想定内を見直す。

夜も遅かったが、今までの破損状況、凍結解除の方法を相談し、ひとつ物事の道理を学べたと思う。

明日は朝からピンチである。

経験上、これは間違いないと、何もかもが信じられないといったら嘘ではないが、想定内のおかげを感じ、想定外のことを常に自分の糧にしたい。

あだちまさし。