ちいさな自信

今朝、予定通りヒナが届き、飲水器の取替え作業を済ませた鶏舎に新しい群を入れた。

鶏舎への止水栓の取替え、10メートルの配管をL字状に壁沿って固定及び、排水口の取替え。

床への水漏れ防止に雨どいを配水管の下へ取り付けて、配管の上には鶏が上がらないような細工をする。

はじめて自分たちの手で、業者に依頼ぜず取り替えたのが3月末。今回が2回目の作業になる。

残り10鶏舎は取り替えなくてはいけないので、順番に進めていくと来年までかかるだろう。

目的は経費の削減と水漏れ事故防止。

自分の手で市販される材料を加工し取り替えることでのコストカット。事故防止については、今まで水漏れ事故で床が水浸しになった経験を踏まえた上で細工を施した。

まだまだ改善の余地はありそうだが、前回より作業時間は格段に早くなり、先が見えない作業の見通しが少しつかめた。

今回もFさんと一緒に進める作業。7割を二人で、残りの詰めは私が担当した。

経費削減、事故防止に加え、私の願いは一緒に作業をするFさんに「達成感」を味わってもらい、仕事に対する自信をつけて欲しかった。

焦る気持ちを抑えながら、私は助手に徹し、今、考えられること、出来ることは全て彼に任せながら作業を進める。

昨日は日没まで完成した配管を確認した。ひとりで終えた仕事以上に神経を使い確認作業をし、一晩、水圧がかかった状態で水漏れがないか早朝から再度確認。

そのことを悟られないよう、出勤してきた彼に確認作業をお願いする。

かなり入念に時間をかけて確認作業をした彼が「いまのところ完璧です」と気持ち良く報告してくれた。

彼の表情が明るかったので、私の心も晴れた。

達成感を感じてくれたか分からないが、多少の自信はつけてくれたと思う。

この作業を通じて生まれた芽を枯らさないよう自発的協力関係を育てていきたい。

遠回りで歩みが遅いかもしれないが、きっとお互いの力になると信じて。

あだちまさし。