52862/52863 JAG07563 六さん 9月15日しんあい農園日記

 

昨夜は下関で掃除県大会の打ち合わせがあり自宅に帰った。12時に帰り、風呂に入ったり、ウイスキィーを少し飲んだりしていると1時になった。農園には朝5時には帰りたいので、すぐ眠りにおちた。

目が覚めたら5時だった。早く帰って鶏舎の戸を開けねば。と気持ちは思いつつも身体の目が覚めない。もう少しだけでも横になっておきたい。

その瞬間、昨夜の電話を思い出して飛び起きた。昨夜、会議中に電話が振動した。受けるとタマゴの常連客 井上のおばさんであった「明日の朝8時、60個買いにいくから用意しておいて」と電話は一方的だった。

この井上さんはタマゴにたいへん関心が強く、いいというタマゴはだいたい買ってこられたというし、これまでは、農園の近くにある養鶏場に直接買いに行っておられたらしい。「これまでのなかでは、おたくのタマゴが一番おいしい」と誉めていただいたおばさんである。裏口で寝ている犬に「おい、行くぞ!」と促してトラックのエンジンをかけた。

わざわざ予約の電話をしてくださる。タマゴが美味しいと喜んでくださる。金額にすれば1800円の予約であるが、たとえ10個の予約でも身体がウキウキしてくるのは、冥利に尽きるということである。

前の会社を創業したとき、仕事がまったくないときにかかってきた一本の電話。はやる心で営業に駆けつけ見事に受注。わずか数千円の印刷の仕事でも意気揚々帰ったものである。この「原点」ともいうべき、喜ぶ心を忘れてはならない。

とかくお客の判断は、その金額で決めるという悪いクセがある。金額という眼鏡を外してお客さまという、その一点で接することが大切だなー。と農園に車を走らせながら思った。6時50分、軽四が橋を渡った。井上さんである。「すみません。子供にタマゴかけご飯を食べさせたくて早くきました」。

この時が、この言葉がどれほど勇気をあたえてくれることか。どんな栄養食より、どんな書物よりも、この一言で一日力いっぱい働ける元気が出る。井上さんありがとう。タマゴを買っていただいた、そのうえ元気も下さいましたよ。

00/09/16(土) 07:19 六さん(JAG07563)


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