JAG07563 六さん 10月6日しんあい農園日記

 

いつもは騒がしい朝の鶏舎が、きょうはひとつ静かだった。きのうデピーク処理(くちばしを焼き切る)をされた2群400羽はそのストレスなのか、止まり木にとまったり、床に座りひたすら眠っていた。

それは深い眠りで、側に歩み寄ってもおきないぐらいでそのショックのおおきさを感じることができた。産卵がすくないと予想されるのに家内から予約の数を電話で告げられ、なんとか数を整えようと何度もタマゴの数を数えていたら、直接お買い求めのお客さまが何人か来園され、それに加えて近くの商店からは100個の注文もいただいた。12時まで鶏舎を歩き、ギリギリの数を整えて1時から開店のお店に走った。こんな忙しさは楽しい。

前の仕事で、スペシャルオリンピックス(知的発達障害者スポーツ)が、日本で根づくご苦労をされた熊本の中村勝子さんの講演を小冊子「ともちゃんの銀メダル」にした。定価は200円で100円のスペシャルへの寄付を加えて300円で販売し、100数十万円を寄付することができた。

この発想をタマゴで再現させたいと。そのタマゴはスペシャル エッグと命名してひとり喜んでいたが、やはり仲間と相談して、家内も理解して動かさないとお金が動くのでへんな疑義をもたれるといけない。ということで、仲間に呼びかけて我が家で話し合いをすることになった。

午後から、家内の配達を手伝ったり、パックのシール貼りをして近くの温泉でさっぱりして夕食の買い出しにいった。献立はモツ鍋。牛の大腸。ニラ。キャベツ。キムチを買い込んで、みなさんがそろった7時過ぎから12時まで、しゃべり、飲み、食べた 。いつもは黙って食べる夕食や晩酌も大勢ですると楽しい。

タマゴ基金は、売り上げごとに箱にいれ、年に一度開封してその金額をスペシャルオリンピックス山口に寄付させていただき、その領収を「しんあい新聞」で公開するという仕組みになった。わたしには金額もさることながら、そのことでスペシャルの崇高な理念や、日ごろの活動がより多くのみなさんに知っていただくことも目的のひとつになる。

まだこの経営をはじめて間がなく、現実は厳しいが、食うためだけの仕事は夢がない。なんのために食うのか。ここが軌道をはずしやすいわたしがいつも自問しなければならないところである。

00/10/06(金) 07:04 六さん(JAG07563)


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