JAG07563 六さん 11月15日しんあい農園日記

利益をあげるには「売る」という外にむけての営業面と、農園の場合では破卵や汚卵をいかに少なくするかという現場努力の二種類がある。

微妙なヒビ割れは毎日30個ぐらい出る。つぶれているモノは使えないが、ほんの少しのヒビや傷は商品にならないとしても自家消費には支障はない。けど30個も食べるわけにもゆかず農園近くの家に配ったりしている。

汚卵は、鶏の糞が付着しているもので洗卵機を使わない農園では、ひどい汚れのタマゴは処分して、少々のモノは刃物で削り落として「B級」と称して、よく火をとおして使っていただけるお菓子屋さんなどにお使いいただく。中身はまったく問題はないから。洗わないのは、鮮度を保つためと、汚れを布で拭き取るとき微妙なヒビがあると指の感触でヒビがわかる。機械で洗うとその感触が伝わらないので、ヒビが商品として出る可能性がある。見た目は悪いが洗わない。

ヒビのタマゴが毎日30個。年間で10800個である。30円で換算すると324000円にもなる。この30個をどれだけ少なくできるかが現場の課題である。原因は大別すると3種類ある。

タマゴのカラが柔らかい。これはカルシュームが不足している。カキ殻を少し多く餌に混ぜることを決めた。

産卵箱でタマゴどうしがぶつかり割れる。この対策には、頻繁にタマゴを集めるという方法で対処することにした。でも体力は要る。最後は、床で生み落したとき床の小石の角で打つ。これは、よくタマゴを生みそうな鶏舎内部の四隅の小石を除去することでなんとかなるかもしれない。

これだけ3種類の方法をタクロウ君に納得させて実行した。まだ結果を出すまでの数字ではないが、要は、利益をあげるのは外に向けた営業だけではなく、現場で利益を出すことができるという面白さを知ってもらいたいが故である。餌をこぼさないことも口うるさく言い続けてきた。これも積み重ねが大きい差になるということである。

夕方、11トン トラックに載せてあったアルミコンテナが農園に届いた。物置をホームセンターで買うより安くて丈夫なことは確かである。大型クレーンで設置して業者は帰った。内部に北海道から九州各地の地名が落書きされている。現役時代は列島を駆け巡ったコンテナであろう。

もう一度農園で働いてもらうことになる。頼もしい仲間が増えた。

00/11/16(木) 08:11 六さん(JAG07563)


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