JAG07563 六さん 12月25日しんあい農園日記

 

午前中は粉雪の寒風をついて仕事をした。まだ冬ははじまったばかりであろうが、その厳しさは指先の痛みで知ることができる。生みたでまだ濡れているタマゴをつかんだとき、その温かさで指の痛みを和らげる。鶏舎のなかでは鶏を抱き上げて指を羽根の中に入れ暖をとる方法も見出した。

午後は山口市内に配達に行った。途中、山口県山口農林事務所畜産部保健予防課 という肩書きの長いところに行き挨拶。これをしておくと年に何度か検査をしてくれるというから。「何万羽おりますか」と尋ねられ、1600羽おりますというと、それで経営できるのかという目つきを感じた。

配達の後、どうしても求めたい隣接地(田)の所有者の家を探した。おおきな団地のなかに立派な自宅を発見したがお留守であり次回に見送りとした。

夕方前、お歳暮に礒村千代子先生が大好きなラーメンを持ってうかがった。先生は70歳を過ぎておられる。先生の自費出版を手がけたご縁で、もう10年以上前からおつきあいさせていただく。

突然電話がかかり「お茶を飲みにいこう」と、周防灘が見渡せ、カモメがやってくる喫茶ラーメールでお茶を飲むときは、ほとんどの仕事をキャンセルしても先生の都合にあわせた。

足立くん、歴史は天皇の歴史ではなく、その時代に庶民がどんなものを食べ、どんな着物を着ていたか。そんなことも大事な歴史の勉強よ。そう語る先生は、地元の戦争未亡人の全部を訪れ、その心境を筆録され、女性からの視点で平和を訴えることもされた。

宇部で掃除を始めたい。と胸のうちを語ったのもラメールだった。「よし、いまから行こう」と店を出て、教え子が教頭をしているという地域の小学校を訪れ、学校を説得してくれたのも先生だった。

実は今年受賞したソロプチミスト社会ボランティア賞の推薦は礒村先生だった。

先生!と玄関をあけると「足立くんじゃねー」と元気なお声が返ってきた。玄関に立つわたしに何度も「元気かね」を連発された。その目から涙がこぼれて、わたしもウルウルになった。

あいかわらずお元気に過ごしておられる近況を聞かせていただき安心した。お元気でいてもらわないと、まだ先生から教えてもらっていないことが山ほどある

00/12/26(火) 05:39 六さん(JAG07563)


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