JAG07563 六さん 4月16日しんあい農園日記

朝ふたりが来ない。すでに鶏舎ではタマゴが巣箱に満杯状態で早くとったほうがいい時間が来ている。携帯が鳴ったタクロウ君が重い声で「D君から連絡がありましたか」それに返答するとプツリと切れた。悪い予感がした。

30分遅刻でタクロウ君が来た。その顔つきはこれまでのなかで一番険悪である。わたしが近づくと倒れ込んで泣き崩れた。事情は聞かなくても察しはつく。彼を抱えて椅子まで行き手を握った。事情を説明しようとするが言葉にならない。ええから、今言わんでもあとでええから・・・・。

彼の興奮がおさまるまで側におり、だいぶ様子が落ち着いたので「タマゴを集めようか」と促して席をたった。彼は井戸水を頭からかぶって気持ちを鎮めて仕事をはじめた。

何度か父親と連絡をとりあう中で、出発時間にD君が来ないのでむかえにいったタクロウ君に「きょうは休む」と言ったようである。タクロウ君にすればすでに遅刻の時間で、タマゴは満杯という状況はわかるので切れた「お前のような者は辞めてしまえ!」というような言葉で責めたと推測できる。人一倍に責任感の強いタクロウ君の言葉をわたしは責める気はしない。と同時に、D君がこのままでは助からないと思う。母親が向かったと聞いた。

夕方まで対策を考えて父親に電話をした。親がタクロウ君に詫びて解決することだけはしないでほしい。D君がタクロウ君に「すまんかった」と一言言わせるよう努力してほしい。タクロウ君にはその場面があったら受入れるよう話しをして帰らせるから。

汗を流して仕事をしているタクロウ君に冷たいコーヒーを持っていって、わたしの気持ちを伝えた。彼は「わかりました」とうなずき「僕が謝りに行ってもいいです」と言葉をつないだ。---今はそれをせんでもええ、お前は優しい男じゃ。とわたしは心でつぶやいた。D君が朝寝をして遅れた、それを詫びずに「行かない」という子供のような態度を反省しないと今後もある。今は動くわけにはいかない。タクロウ君に大きな負担をかけ本当にすまない気持ちでいっぱいである。

夜、これから鶏肉をどう製品にするかという話しに望月さんが来てくださった。夕食は全部彼の手作り。鯨のテンプラ、ヨソの味噌汁、そして「ふたりに食べさせてくれ」とぜんざいを鍋いっぱいつくってくれた。正志交えて10時過ぎまで将来の話題をした。望月さんも正志も自宅帰った。

01/04/17(火) 05:44 六さん(JAG07563)


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