JAG07563 六さん 8月15日しんあい農園日記


市内で用事を済ませ昼は自宅に戻った。食事をいただきながら庭に目を移すと木が枯れている何本も。椅子をたって窓際から見て唖然とした。何本も立ち枯れである。理由は聞かなくてもわかる。

農園では今年の春前に15年ほど経った桜など8本を追加して植えた。この暑さでも夕方や朝の水やりで元気に立っている。

庭のメインだと思っている木は「えご」と聞いている。ひとつの根から何本も空に向かって枝を広げている格好が好きで植えた。あの台風18号でもびくともしないほど強く根を張っていた。わたしは農園で自宅を想うときあの木がいつも出ていた。門扉の木も枯れる寸前である。見るに耐えられない状態である。もう食事をする気も失せ、山口市内の配達に向かった。庭の木に少しの愛情もかけることができないのかと、どん底になった。

夕方前、近くの山奥で廃屋を借りて農業を志している宮田青年が来た。鹿児島大学農学を出て、海外協力隊でアフリカはセネガルで野菜づくりを指導した経験もある。

34歳とか言っていた。鶏を飼って、米や野菜をつくって8年になる。米は三反五畝あるが、田は何枚も小さい田があるので大変だという。完全無農薬で、種モミを60度のお湯につけ殺菌する作業からやり、草取りは手でやるという。その米はタマゴのお客さまが買ってくださる。

数年前、山口市内で養鶏を辞める人がいると聞いて鶏をもらいに行った。そのタダの鶏が病気で全群の産卵率が極端に悪くなり、タマゴを予定どうり売ることができなくなり、そのときが最大のピンチだったという。米はあるけれど副食を買うお金が一円もなく、雑草を煮て食べる生活を一ヶ月以上続けたという。

農園の薪ストーブをじっと見ていた「今年の冬は寒かった。石油ストーブがひとつなので、室内でマイナス4度で寒くて一晩眠れなかった。これがあると・・・」あの朝はここでもマイナス8度になり、ポンプや給水装置が壊滅状態になり、川の水をバケツで汲むとき、転んでその水を全身に浴びた思いでの寒い日である。

値段を調べておきましょう。それと使っていない耕運機があるので、それを使え!と言った。ほころびたシャツにあて布をして大事に着ている。彼が真っ白な歯を見せて笑顔を見せた。「今度飲みにきます」。ああ、セネガルのことは少しは知っているし薩摩のいい焼酎もあるよ。と見送った。

01/08/16(木) 05:20 六さん(JAG07563)


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