JAG07563 六さん 8月16日しんあい農園日記


神戸の震災でご縁ができた人たちのなかに福原さんがある。浜山小学校避難所から歩いて2〜3分の場所に「金光教岬教会」があり、揺れで古い教会は隣接のアパートにもたれかかっていた。その教会の教師である。年老いた母親、奥さまと3人のお子さん、それに病気の妹さんの面倒を見ながら、避難所の運営にそれは献身的に関わりをもたれた。

去年は7月19日に農園に来られ、翌日の開園パーティの準備を一緒にしてくださった。今年も一年の祝いには来られなかったが、青春キップの夜行列車で神戸から来てくださった。岡山に金光教本部はあり、その参拝の足を山口までのばしてである。

わたしのお気に入りのTシャツがある。背中に「唯今極楽」と手染めで書かれたものである。岡山県御津町で草木染め工房をひらいていた女性が若くして亡くなったが彼女の手製である。昨年、福原さんに一枚プレゼントしたが、それを着ながら「一日仕事を手伝うから」と作業をはじめた。

ふつうは来られた目的や、今夜は泊まるのかなど聞くものであるが、神戸の仲間ではそれはない。

避難所に食料や衣類を運ぶ自衛隊のトラックが、駐車しているマイカーで避難所に入れないときは、駐車している車を排除するのが当たり前であった。窓ガラスを割り、サイドブレーキを解除して押したり、車で牽引して進路をあけるわけである。わたしも数台のガラスを割った。ミルクが要るという電話は、誰の携帯電話でもいい。目についた人の電話を「貸してくれ」と使う。そんな目的に対して方法はストレートな40日を過ごした。だから「行くよ」という福原さんから電話で「行くよ」と連絡があると「どうぞ」というだけで、泊まるのか、なにをしに来られるのか聞かない。香山君もそうであるように、あの神戸を共にした仲間はなんでもあり。という仲間意識がある。

夕方から飲んだ。一年たまったグチも仲間には言えるから。教会も経済的にたいへんな苦境であると感じた「あんたに会おうとお賽銭箱をあけてきた」と言う言葉がそうである。こんな仲間がわたしを支えている。久しぶりに気持ちのいい酒をしっかり飲んだ。

01/08/17(金) 05:44 六さん(JAG07563)


| 電子メール | スペシャルエッグ | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 |

2000年 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

| トップページ | みなさんのご意見 | 元気な鶏の卵です | 箸よく盤水をまわす | リンク先 | 地図 |