JAG07563 六さん 9月27日しんあい農園日記


下関の配達から帰りは美祢西まで高速道路で移動した。午後4時に山口県中部家畜保健所に行かなくてはならない。3時半に農園に帰り予定どうり鶏3羽をカゴに入れて保健所に走った。

3000羽もの鶏がおれば全部が健康というわけにはいかない。喧嘩をしたのか目が片方つぶれた鶏や、足の指を切断した鶏など外傷的な鶏や、少し病気ぽい鶏もいる。きょう保健所に運んだ鶏は足に腫瘍ができて、それがすすんでくると立てなくなり、餌が食べられないから死んでしまう。この同じ症状が3羽いたので、その原因と対策を専門的に解明してもらいたので電話でお願いしていた。

「裏に運んでくれ」きれいな玄関とは対照的に、なにか手術室を思わせる部屋のドアが開放してあった。愛犬は助手席で緊張気味である。牛などを運ぶためかチェーンブロックも屋根にはついている。5人の男性が長靴と白衣であらわれた。カゴを運び込むとすぐ3羽の足にマジックで番号が書き込まれ、体重測定など淡々とすすんでいる。あれだけ暴れていた鶏がまったく暴れないのが不思議である。いま話題の狂牛病の検査マニュアルだろう、牛の頭の解剖方法が大きく書かれており、そばには骨を切断するノコなど道具が整然と並んでいる。血液など洗い流せるよう足元には溝がある。ここで鶏を解剖することは希であり、ほとんどは牛や豚の解剖であるという。

「見て帰りますか」と職員が聞くので「はい」と答えて見せてもらった。心臓採血という方法をとり、注射器を心臓に刺し込んで血液を抜いて殺す。70CCも採ると口から液体を流して目をつぶる。わたしが以前やった首の血管を切って放血する方法よりきれいな方法である。死んだ鶏を消毒液のバケツにいったん入れて、すぐに患部をメスで切り開く。中はチーズのようなかたまりがある。「ブドウ球菌ですね」と言われた。写真も何枚も撮る。これから関節などすべての骨、肝臓をはじめ内臓を検査するといわれて「もう失礼します。お願いします」と部屋を出た。

仕事とはいえ、家畜保健所はこれが仕事である。こんなご苦労が畜産をささえて肉やタマゴが出回るのである。鶏の持ち込みが少ないのは、公的という立場上、悪い病気であればタマゴや肉の移動を禁止する権限をもっている。だから養鶏場では、殺して処分するようである。大型の家畜は捨てるわけにいかないので病理解剖に持ち込まれるという。わたしはきちんと検査結果を受け取りたい。

01/09/28(金) 03:08 六さん(JAG07563)

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