JAG07563 六さん 10月18日しんあい農園日記


通過する台風に、大陸から冷たい風が吹き込んできょうは朝から寒かった。愛犬が吠えたのは、正志の車がきょうはレンタカーのトラックだから。1トン積みを一日借りて5千円は安いので、先日車検をひかえたトラックを一台、岡本さんと江口さんに売ってもらった。残債を差し引いたら少し手元に現金が残った。

鶏を入れ替えるときはトラックが要る。それにしてもスクラップのようなトラックだった。眺めていると、中国を旅したときはこんなトラックが多かったと思い「ニィハオ!」と正志に挨拶をした。正志は意味がわかり苦笑した。

正志は午後から鶏を処理業者に搬入する。わたしは昼前から下関・美祢の配達に出る。タクロウ君は山ほどの仕事がある。家内も敦子さんも全員が午前中は農園で働き、家内はたまごをお店に運び、敦子さんは12月出産のおおきくなったお腹でサンセリテに納品に走る。2000個以上のたまごを集めるが、予約を配り、発送を終えると、きょうも残りが5個という神業的養鶏業である。当然、お店で売るたまごは一個たりともない。

各地の企業養鶏では、いかに自社のたまごが他社に比べてすばらしいかを広告で競う。餌・飼い方・環境・鶏種に飲水まで競い合い、そのあげくは黄身に爪楊枝が何本刺さるかという競い合いまでおよんでいる。たまごの黄身は爪楊枝たてではない。

最近思うのは、人の味覚は確かだということである。「うまい!」と思うのは、同じものと比較してのことであり、その味を理解したら「以下の味」には戻りたくはない。だから宣伝しするより「うまい」と思っていただけるモノをつくれば「うまい」がひとり歩きをする。「あれがうまかった」という言葉である。大きな声で宣伝する言葉の持ちあわせはないが、問われると、たまごについていくらでも語れるわたしの物語がある。

農園をはじめたとき「営業はたまごがしますから・・・」と言われた大先輩の言葉である。

01/10/18(木) 18:19 六さん(JAG07563)


| 電子メール | スペシャルエッグ | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |

2000年 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

| トップページ | みなさんのご意見 | 元気な鶏の卵です | 箸よく盤水をまわす | リンク先 | 地図 |