JAG07563 六さん 11月6日しんあい農園日記


3時半に目が覚めた。昨夜の日本酒がまだしっかり身体に残っている。

わたしの友人が和歌山県那智勝浦からバスで1時間ほど山間の入鹿というところに移り住んだ。一度訪れたことがあるが過疎地である。田舎の人たちに受入れてもらえず、いつもよそ者扱いをされたという。あるとき地域で宴会があり、そこでみなさんが酔い、彼にたくさんの酒を注いだという「これで仲間になれるならば・・・」彼は酒は強いほうだったが、限度をこえて注がれるままに飲んだ。とうとうトイレでゲロをしこたま吐いた。吐きながら、おぼろげな意識のなかで「俺も仲間になれた」と思ったという。

わたしも、10数人の田舎の人たちから「なんで養鶏か」「家族はおるのか」「これからどうするのか」など、日ごろは無関心をよそおっている地域人たちから今夜ばかりは質問を受け、酒を受けた。熱燗の酒をコップでグイグイ飲みながら、問われたことに本気でこたえた。風邪気味なのでほんとうは中座して早く寝るほうが明日のためにはなると思いつつ「よし!とことんじゃ」と居直り飲んだ。

「あんたー、ええ男じゃ」と手を握ってくれる。「頑張れよ応援するから」とも。ああ、やっと地域に溶け込めた。そんな実感がした酒であった。

11時半から、山根さん主催の催しに参加するため朝から働いた。9時には農園を出た。会場のレストラン サンセリテには100名近い方がお集まりになり、ランチをいただき、ピアノとフルートの生演奏を聞きながらくつろぎ、その後で宇部市内の学校などで性教育をされている、針間産婦人科の針間先生のご講演を聴かせていただき、そのあとでわたしも約一時間、農園にかかわるわたしの人生を話しをさせていただいた。

笑顔の杉本さんをはじめ、トヨタの岡本店長、掃除の仲間にはわたしの話しはもう充分に聴いていただいた。だから同じ話題をしないようにと話題を選ぶことに苦労したが、そのわりにはたいした話しはできていない。もっとわたしの中身を整えなければ人に話せるようなことにはならない。

やっとわたしが歩むレールが見えてきはじめている。これまでは、はじめての出来事が多く、体力もなく、レールが見えなかった。それが、多くの人と交わるなかで、そこからわたしがしなければならない道が見えはじめてきた。きょうの講演もわたしの気持ちを整理する意味では、わたし自身によかった。しかし、山根さんのパワーには脱帽である。

01/11/06(火) 21:30 六さん(JAG07563)


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