JAG07563 六さん 11月8日しんあい農園日記


数日前から地下120メートルの井戸の水がほとんど出ない。この水はわたしの生活水であり食事と風呂をまかなう。風邪気味なので風呂は隔日にしているが、それでも不自由である。とうとう浅井戸からの取水をしている。煮沸して使う。でもこれがありがたい。

神戸の震災で19日に神戸に行った。水・火・食べ物がない。避難所でこの頃わたしがボランティアで配ったのは、一食が小さいオニギリとウインナーソーセージが一本。それでもあればいいほうであった。水はプールの溜め水を利用した。火は校庭で倒壊した家の材木を燃やして暖をとったが教室にはなかった。一週間も滞在していると頭髪はゴワゴワ、ヒゲは伸び放題、身体はくさい。その生活を40日以上続けて「あたり前」がどれだけ幸せかを思い知った。

沖縄ではひめゆり壕の語り部、読谷村のチビチリガマで知花さんが平和を訴え、広島や長崎でも語り部が、知覧でもその記録がどれだけ平和が大切かを発信する。交通事故で肉親を失った悲劇もそうである。いろいろな団体が事故撲滅を訴える。

神戸を体験したわたしが思うのは、そんな中を通過した人には使命があるように思えてならない。命の大切さをいくら考えても実感はわかないが、それを体験した人の生き方や言葉から切々の伝わってくる。わたしは明日、山口市の積水ハウスで講演をする。12月11日には下関の春帆楼で山口銀行のお招きで話しをする。その中身には必ず神戸が出る。それは、わたしの使命であり、わたしは神戸の語り部として選ばれたという自覚がある。もちろん人に語ることはできないが、人生が変わるほどの経験をして、その中から自分の生き方を選択し懸命に頑張っている人もたくさんいる。世の中は、そんな使命感を持った人が裏打ちして動いていると思う。井戸が枯れて神戸を思い出した。

渡辺バラ園の奥さまが、わたしの腹違いの姉「みゆき」の同級生であった。笑顔の杉本さんがわたしを紹介した一文を広島の「みゆき」に渡辺さんが郵送した。「進さんに会いたい」と電話が渡辺さんに昨夜あったという。渡辺さん、杉本さん、この歯車、さらには渡辺さんをわたしに紹介した山根さん、その山根さんとは掃除がご縁である。杉本さんとの縁結びは糸賀社長、どの歯車が欠けてもこのストーリはない。人生には辛いことや嬉しいことが連続するが、どれも無駄なことは一切ない。

01/11/08(木) 19:24 六さん(JAG07563)

 

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