六さん １１月１２日しんあい農園日記

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土曜、正志と二十歳の祝いをしたタクロウ君はどうやら日曜は一日起き上がることができなかったようである。スペシャルオリンピックスのチャリティーコンサートの券も農園代表で持っていたが行かれなかったようである。そのことが話題にならないことを祈るようにうつむいて仕事をしていた。

正志に「どうしたか」と尋ねると、本人はしきりに反省して、酒はやめると言っているらしい。二十歳までに毎晩飲んで、二十歳で酒を止めるのはどうかと思う。数回の酒の失敗ぐらい気にせんでええ。人に言われないぐらい･･･記憶にないぐらいの経歴はわたしにはある。失敗や反省は若さの特権である。５０面をして反省しても絵にはならい。

スペシャルや掃除の仲間が、タクロウ君の成人を祝ってカバンをプレゼントしてくださった。親元を離れて、まったく知り合いがいないところで働く彼にとって、口にはしないが嬉しいにちがいない。わたしまでが嬉しいのだから。

きょうは正志の誕生日である。２８年前の明け方だった。当時、わたしは条例出版という市町村の条例集を編集、印刷する会社で働いていた。家内は常盤化学という薬品関係の仕事で共働きであった。とにかく狭いひと部屋が住まいで、そんななかでうまれた。今夜は特になにもイベントはない。親が心配するより妻がいるから。もしかしたら自宅でみんなで寿司でも食べているかも知れない。

しかし、正志が生まれてからの２８年は、わたしにとって大きな展開の２８年であった。その会社を辞め、会社を興し、また辞めて･･･まだまだ続きがあると思う。

杉本さんのオフィスを校正のため訪ねた。農園から山口市に至る山あいは晩秋のよそおいで山はいろんな色で賑やかであり、美術館前のパークロードは今が一番の秋だった。

好物の「たらの白子」を魚屋で見つけた。少し高いが今夜はこれを煮てポン酢で日本酒が最高。明日は自宅で泊まろう･･いや帰ろうと思う。

01/11/12(月) 17:33 六さん(JAG07563)