JAG07563 六さん 11月16日しんあい農園日記


メールが朝届いていた。重兼君の遅刻事件について養護学校の進路指導の先生からだった。---進路指導とは、生徒が今を、そして卒業した後も、豊かに生きていくことをみんなで考えること。と前置きされ、重兼君のお母さんが駅に迎えに行けば関係者はみな安心しているが、それが重兼君にとって「豊かに生きている」といえるかどうか。自分で苦労したり、努力して成し得る満足感をそいでいるのではないか。そんなことを、正志が今回の事柄で、自分の思うことを学校に送ったファクスで考えました。と結ばれていた。

わたしは「かぎっ子」であり、小さいころから野放しだった。それがさびしく感じたこともあったが、他人から、怒られたり、叩かれたりするたびに、怒られる少し前でやめる間合いを知っていた。経験がそうさせた。人が嬉しいことは、あとからするより今やったほうが断然喜んでくれるし、悲しい話題はさけたほうがいいことも経験から身についた。それが今でも役立つ。わたしは、ほどほどに放任されたことがよかったと思っている。そんなことを考えながらメールを何度も読み返した。

仏典に「身土不二」という熟語があるそうで「身体と土は一体」と解釈すればいいと。その身土不二を酒の名前にした方と午後からあってきた。ご自宅を訪ねた。県立大学側の閑静な住宅地にご自宅はあったが、品のいい奥さまが「現場は・・・」と吉敷の山奥を図で教えてくださった。ほんとうに山奥で車輪の幅いっぱいの道を走って、行き止まりが小田さんの田畑である。ここの米で幻の清酒ができている。

完全無農薬野菜を20年近くここで作られ、夜は自宅に帰るという通勤型農業をしておられる。2時間滞在させていただいた。例えば、魚屋さんの廃棄物を全部引き取り、エビの加工業者の廃棄物も引き取り、一晩、米ぬかに混ぜ込んで70度の温度で機械でかき混ぜると「魚粉」が完成する。それを田畑に入れるもよし、家畜に食べさせるもよし。わたしは目からウロコが落ちる思いで話しに魅了された。70歳近い元気な方が「環境保全型農業」を目指して実践しておられる。

小田さんも実に笑顔が柔和である。自然と共に生きている人。志をまっしぐらに歩んでいる人は顔つきがよくなる。これから小田さんとの交流がはじまる。実は、小田さんは山口市役所の職員時代があり「足立さんに録音テープを頼んだことがあるよ」と言われて驚いた。会うべき人には必ず会える。

夜は魚料理で大満足。倍酒が飲めたのは、いい出逢いがあったから。

01/11/16(金) 19:39 六さん(JAG07563)


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