JAG07563 六さん 11月23日しんあい農園日記

 

重兼君は休みである。少し彼のことで気になるのは、午前中、われわれが雑談しながら作業をしているとき、彼は黙って仕事をしている。彼から話しかけることはない。その雑談がY談になると彼の表情がゆるむ。うつむいて笑う場面がある。18歳の男として当然である。気になるのは、そういう男としての成長をどう受けとめていくのか。

周東町に「亀の里アパート」という主に脳性麻痺の人が生活するアパートがあり、1年近くわたしは通ったことがある。母親が来ては成人した息子の性の処理をしていると聞いて唖然とした。そのあたりは正志が先輩であるから、彼が方向を見出してくれるであろうが。

昼のニュースで、アメリカで鶏を満載したトラックが横転した。という映像がながれた。これはブロイラーだと画面でわかった。道路に座っている。先日から4羽のブロイラーを2週間ぐらい飼育した。とにかく一日中餌を食べる。餌の前に座って食べ続ける。その足でカラダが支えきれないので動けない。したがって自分の糞の上に座り続けることになり、文字どおり糞まみれになる。ハエがわくのはこの時期でも不衛生でウジがわくからである。あまりの不衛生さに処分した。こんな鶏を品種改良でつくっている。歩かない鶏である。

生まれて50日前後で3キロぐらい(農園の赤鶏は200日で2キロ)に達する。それ以上は太らないので、太る限界まできたら1日でも遅れることなく肉にしなければ、例えば3万羽のブロイラーが食べる1日の餌の量・・・金額は膨大なものになる。全部をアウトして鶏舎を消毒殺菌する。そして次の50日生きて太る鶏を入れる。

鶏でも牛でも、飼い主の考え方で善くも悪くもなる。近所にも牛を肥育している農家があるが、それは清潔に飼っておられる。鶏でも、腐ったような飲み水しかなく鶏もしかたなくそれを飲んでいるようなところはたくさんある。

家畜の命をお金で換算し儲けようとする業者のモラルに問題があり、安くていい品物が欲しいという消費者の気持ちにも矛盾がある。そのツケが世相に出ている。

01/11/23(金) 17:48 六さん(JAG07563)


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