この砂時計は何分かね？サウナで初老の先客に聞いた。別に何分計でもいいのであるが、狭い部屋にふたりでいるのに沈黙もなかろうと話題をきりだした「５分」と言ったあと１０分も初老はしゃべった。

あんたは仕事はなんかね。養鶏かね。ワシにはいい肩書きがあったが、今では年金生活でみじめなもんよ。あんたにはわからんじゃろうが。年金はすべて家内が管理して「１０００円くれんか」と言う日もある。スーパーの買い物について行き、俺が欲しいものをカゴに入れたら放り出されるし。子供も孫も電話をしてくれば「おばあちゃん」ばかりで、それは俺に経済力がないからで。

毎日、昼までゴロゴロして１時から３時までこの温泉で３２０円で風呂を楽しみ、帰って晩飯を食べて寝る。この繰り返し。男は肩書きがないとつまらん。

まぁ、こんな内容を聞かせてくれた。どれだけ立派な名刺を使っていた人か知らない。けど、こんな男が社会の一線で働いていたのだから、構造改革も大切であろうが、時間がかかっても「人づくり」の教育であろう。人が変わらねば社会は変わらん。

とてもあたたかい日だった。山口市内の配達で井口さんからプレゼントをいただいた。ビールのつまみに最高のモノであった。眠たい時間にコーヒーをご馳走してくださった糸賀社長、田村石材店の奥さんとは松村社長の話題で盛り上がった。プチ美容室では笑顔で迎えていただき、河村さんのお宅は留守であったが代金まで勝手口に用意してあり、配達の先々でみなさまからよくしていただき心まであたたかい一日を終えた。

02/01/15(火) 19:43 六さん(JAG07563)