JAG07563 六さん 1月17日しんあい農園日記


5時46分。しばらく正座して神戸に想いをひととき寄せた。

三田市の香山君の案内で、新六甲トンネルから三宮にはいったのは19日。大阪 方面に徒歩で移動する人の波と、真っ直ぐに建っていないビルや電柱。サイレン の喧騒。そのなかでわたしができることをやろうと決意した。

避難所の小学校は人間模様の縮図だった。黙々と毎朝校庭を掃除する人がおれば、 学校に届いた救援物資をめぐって流血の喧嘩もあり。産気づいたご婦人が出たり。 どうしょうもないほどになったトイレを掃除したり。混沌としたなかから自然発 生的に「運営委員」が誕生し、復興祭で避難所が閉ざされるまで自治を果たした。 法律も警察もあてにできない世界だった。 避難所生活はすべてのメンツを削ぎ落とすのにはじゅうぶんだった。理屈で運営 しようとした先生や自治会の人にはできなく。力で統率しようとしても人は動か ず。最後はふつうのおばちゃんやおじちゃんが「心」を訴え、そして全体がまと まりはじめた。

わたしは毎晩、運河に尻を出してウンコをしていた。男はまだしも女性は大変な 毎日であった。神戸の市民ではないわたしが、水・火・食い物・笑顔がない生活 を一緒にした。

この神戸で「下関ふく鍋隊」の松村専務とご縁ができた。その延長線で今のわた しがあると言っても過言ではない。それ以後、掃除に出会い多くの大切な人とご 縁が生まれ続けている。神戸の揺れはわたしの人生をも揺らした。わたしにとっ て17日はとても意味のある日である。

02/01/17(木) 18:00 六さん(JAG07563)


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