JAG07563 六さん 3月2日しんあい農園日記


15番鶏舎まで増えた。特徴的な鶏舎は11番である。大工の村上さんに特にお願いしていただき100羽ほどはいる小さい鶏舎である(ほかは200〜300羽)。この11番は大切なことを教えてくれる。

当初、70羽の若鶏を入れしばらく鶏舎に慣らせて外に放すようになった。これ以外にも30羽の鶏を放しているから100羽が大雨の日以外は自由に動いている。

11番の戸を閉め忘れて動物に襲われたことも記憶に新しい。餌である。人間があれこれ考えた配合飼料、いわゆる完配(完全配合)はほとんど食べない。草や虫を一日中ついばんでいる。魚粉を多くしないと産卵率が落ちるとか、カキガラでカラが丈夫になるとか。そんな理屈は通用しない。カキガラでカルシュウムが摂取できるなら、山羊はどうだろうか、毎日草を飯で丈夫な骨格をつくっている。草の中にそれぐらいの栄養はある。それで、タマゴの味がしっかりしている。濃い味というのだろうか。産卵率も悪くはない。

次は平和である。300羽もの群を平飼いすると、弱い鶏はバタバタ殺される。大げさではなく鶏で山が築かれ、その下に弱い鶏がズタズタにされて殺されている。尻つつきは肛門をつつかれ、腸が出るまで、そして死んでゆくまでつつかれる。そんな事故で怪我を負うた鶏は11番に入れる。夜は戸をたてるが、日中は開放しているので、仲間をつつきあう鶏はいない。もしいても逃げ場はいくらでもある。愛称がある。顔をつつかれて目があかないほど顔を腫らした鶏は「顔」。尻をつつかれて肛門が裂け死ぬ一歩手前だったのは「尻」。雌につつかれた雄は「雄の尻」という具合である。「おいタクロウ君!尻と顔は鶏舎にはいったか」という具合に夕方確認する。

ほんとうに美味いタマゴや鶏肉をつくるなら自然のままがいい。しかし、いまは鉄のオリに一羽ごとに入れ、電灯を照射してタマゴを生ませている。一方では肉の量や種類を偽るテクニックもある。本物を探すことに苦労をするおかしな時代である。正直に本物を目指しておれば儲かるのに。

02/03/02(土) 22:53 六さん(JAG07563)


| 2002年 | 1月 | 2月 |

| 電子メール | スペシャルエッグ | 2001年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

2000年 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

| トップページ | みなさんのご意見 | 元気な鶏の卵です | 箸よく盤水をまわす | リンク先 | 地図 |