六さん 3月20日しんあい農園日記


絵本牧場ごんぼ(「ごんぼ」は広島県北の方言でわんぱく)を主宰している寺西 さんが、山羊を引き取りに来る日である。庄原で大人のごんぼを自称する林さん の紹介で、ポプラ並木がうつくしい七塚原高原に「ごんぼ」を訪ねたことがある。 羊、山羊、ウサギ、鶏、ポニーなど100匹以上の動物が飼われている。残念な がら寺西さんにはあえなかった。

ごんぼの動物はなでられ上手で、学校でイジメにあった子供達の心を癒してくれ る。絵本は2千冊あり、子供たちは時間のあるかぎり本を読んだり、動物と遊ん だりする。経営はそれは大変で寺西さんは動物の餌代を捻出するのに苦労をされ ている。ここには山羊の雄がいるので雌を探しておられた、そのことを仲人の林 さんがキャッチして、きょうの嫁入りになった。新婦の父親はタクロウ君である。

朝9時ごろきれいな声で「寺西です。ナマコは好きですか?」これには力が抜け た。要は、わたしが美祢インター出口に11時に来なさいと電話していた。高速 料金を倹約して朝早くから庄原を出て、岩国インターから高速を利用した。ナマ コは国道側で活きていたので買ったという。トラックは内蒙古の草原を走ってい るような年代物のダンプ。それにベニヤ板で囲いをして輸送用にして来た。声は よかった。相良直美が田舎で生活している雰囲気で、笑顔はまるで子供のように あかるい。

山羊の全身を撫でながら「あんたは、大事に育ててもらったんじゃね。とても優 しい顔で、わたしにはようわかる。少し時間がかかるけれど、これから牧場に行 こうね」この言葉にジーンときた。愛犬も抱き上げられ「ええ犬じゃね」と。山 羊のお礼に、お菓子と酒を2本持参された。交通費も倹約するのに酒を2本も買 ってと思い「お菓子は好物ですからいただきます。酒は体質的に受けつけません。 よう飲みませんからお返しします」と固辞した。庄原の酒と聞いたとき「ほしい」 と思ったが遅かった。

荷台に山羊はしばられ、農園を出て行く。タクロウ君が手をふりはじめた。見え なくなるまで手を振った。

 


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