JAG07563 六さん 4月21日しんあい農園日記


今のタイヤで約7万キロ走っている。スリップサインも摩耗した。先日の雨で、まるで小船のように路面に車体が浮いたので危険を感じて、廣中さんからもらった中古タイヤに交換した。ところがホイルバランスが悪く午後からガソリンスタンドで調整してもらった。その最中に携帯が鳴った。

明日から正式に雇用するN君の弟からだった。あの沈んだ声でボソボソ言う。よく聴いて理解しようとそれは本気で聴いた。結論は「兄を農園で働かすことに不安がある」その不安がなにかは言わない。ガソリンスタンドのスピーカーから流れる音楽が届かない壁の後ろにまわって怒鳴りつけた「それだけ俺が信用できないならば、もうええ!この話しは白紙にしよう」と30分もの電話の最後に言った。これで「はい」と言えばご縁は切れていたと思う。けれど弟は「それは困ります」という。あきらかな矛盾である。それも言ったら「すみません、僕の性格で人が言うことには反対するクセがあるのです。こらえてください」と。わたしも言い過ぎたから、それは忘れてくれんか。安心して任せてくれ、本気で向き合うから。と言って終わった。あとで少し声がかれたのは怒鳴りつけたせいだった。

四時すぎ、小雨のなかで働いているとN君兄弟の車が農園に来た。手をとめて車に行き頭を下げた「さっきは言い過ぎたが」と。弟の目が柔和な感じがした「僕の性格です。すぐに悪いほうに解釈するのです。兄もここで働きたいと言っていますからどうかよろしくお願いします」と「御礼」と書かれた清酒を差し出した「ありがとう」とありがたく受け取った。兄はこの光景をニコニコにして側で見 ていた「よし!明日から元気に出て来い」と別れた。

納得できないことは、中途半端で妥協するべきではない。それを「ボタンのかけ違い」という。後々から問題が出てくる。弟も自分なりの主張をした、わたしもやった。お互いの腹を見せ合うことがよい一歩を踏み出すカギになる。

02/04/21(日) 17:18 六さん(JAG07563)

 


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