３時半ごろ煙の臭いで目がさめた。昨夜、ビーグルの太郎のそばにに蚊取り線香をおいたのでそれで火災がおきていると思って飛び起きた。カーテンをあけると火は焼却場の近くの草むらをこがしていた。採卵室に敷いている新聞紙を交換して火をつけてタクロウ君は学校に行き、そのあとでわたしが戻ったので火のことがわからず寝た。その火が広がっていた。とにかく緊急事態なのでパンツとシャツのまま長靴を履いて暗闇でスコップを使って消火した。気がついてよかったと思った。

朝、そのことよりも叱らねばならいことがあったのでタクロウ君を呼びつけて現場に行った。きのう雨の中を午後からタマゴを集めるのに全部の鶏舎を車で回っていた。これまで何度も注意したのに、走ってはいけない所を走りわだちを深く残していた。ふたりだからハッキリ言った「何回言えばわかるか！このバカが！」と。ほんとうに叱るときはふたりと決めている。せっかくユンボを頼んで緩やかに傾斜をつけて整備したのは、鶏舎に湿気が入らないためと、水溜りで蚊がわかないことぐらいおまえはわからんか。蚊が多くの病気をもたらすと何度も言っているから知らんでは済まされん。とにかくおまえの仕事は荒い。はじめてならば、俺の指導が悪いからと言わないが、これで何度目かこのバカが！もうひとつ言うけれど、７時半には全員が仕事をしているのに、おまえはその時間に間に合ったことが一度もない。夜学に行くから４時半にはキッチリ帰るのに、朝、夜学に行きましたというようなおおきな面をしてくるな。半には絶対に出て来い。それが夜学の醍醐味だと思わんか。甘えが多すぎるおまえは！少しは叱り過ぎたと思うが仕事をなめている。朝の火のことまでは言わなかった「ええか、仕事はたくさんせんでええから、確実な仕事をしたほうが仕事になるから。わかったか」

５時に配達から戻ったら、わだちを土で埋めてタクロウ君は学校に行っていた。

02/07/02(火) 20:54 六さん(JAG07563)