朝の１時間でシャツはぬれた。着替えをして仕事をしていると宮崎ナンバーの車が入って来た。同時に携帯が着信して「牧君」と着信表示をした。来た！「なにしに来たか」と車に行くと童顔の笑顔で「約束の焼酎を持ってきました。吹上町の吉兆宝山と、えびの市の（なんな）を２本です！」先週「そんなにうまい芋焼酎があるのか」と話題にした酒を尾道から運んで来た。新顔の男を従えて。わずか５分の会話で「土居ケ浜で泳いで帰ります」と立ち去った。お気に入りのＣＤも一枚「聴いてください」と。彼の音楽センスはわたしと同じかもしれない。神戸の浜山小学校避難所で、毎朝、彼の独断でピアノ曲を放送した。それが１０００人の心を癒した。今夜は、彼の選んだ曲を音量をおおきくして聴いている。バイオリンの旋律が心にしみる。

宮崎の男たちをたくさん連れて各地を流れ歩いている。牧君にできないことをわたしがやり、わたしにできないことを彼が悠然とやる。尾道から焼酎をプレゼントに来た彼にまた惚れ込んだ。ぼつぼつ自分探しに終止符を打ち、落ち着かないか。と言ったら去ってしまうだろう。いつもさびしい目をしている。

廣中さんがカーナビを取り付けに来てくれた。わたしの配達コースは誰もわからない。正志のコースもわたしは知らない。だから配達先と順路を登録しておけばいつでも代行ができる。脱着が簡単なナビを２台。取り付け金具は３台に設置した。これで責任が果たせる。杉本さんが「らんらん」の紙面をつくって夕方届けてくださった。みなさんから元気をいただいて暑い一日を乗り切った。健太もだいぶ落ち着いてきた。一度でいいから冷えたジョッキのビールを飲んでみたい。大騒ぎをして。今夜も静かな農園の夜がきた。

02/07/27(土) 20:08 六さん(JAG07563)