六さん ８月７日しんあい農園日記

８時４０分ごろ重兼君がバス停から歩いてくる。川向こうを歩いているのに、新入犬の「健太」はほえる。動物が好きではない人間を、動物の感覚で見極める。で、重兼君で思うのは挨拶に元気がない。今朝は「もっと大きい声で言え！」と注意した。実習で通っていたころはもっと大きな声を出していた。形式的な挨拶ならばせんほうがいい。正志に「バス停から人に会ったら挨拶ができる指導をしよう」と促した。小さい歩みでも前に進まねば働く意味がない。職場こそが人間形成にしめる時間が、家庭よりも多いのであるから。

ここ４日、鶏が暑さで死なない。朝「どこか死んだ鶏はいるか」。夕方「鶏は死 んでおらんか」が暑い時期のわたしの言葉である。食鳥業者からは「バタバタ死 んでいます」という情報がはいるなかで４日の記録は偉大である。それだけの世 話をしている。きょうも夕方、農園に戻って「死んだ鶏はおるか！」と車から降 りた。タクロウ君が「おりません。全部元気です！」と言う。この炎天下で事故がないことは誇りである。昨年は４〜５羽は毎日焼いていた。５月からのガーリック。午後の鶏舎日除け。早朝の点灯。農業はやっただけの成果が確実に見える から嬉しい。

明日、処理される運命の鶏をさきほど鶏舎にいれた。みんな元気で走りまわっていた。土曜には若鶏が２００羽着くので、どうでも明日の処理になる。１羽も暑さで殺さない努力をしてきたので胸がつまる思いがした。

02/08/07(水) 20:31 足立　進(JAG07563)