六さん 8月11日しんあい農園日記


 

 

 

タクロウ君は、明日は洗濯をしてから図書館に昼寝に行きます。ときのう帰った。きょうはよく寝て疲れがとれただろうか。稔君はたずねると話す。だいたい休みの日はテレビゲームをしているようである。そのすごし方も彼には悪くはない。で、きょうの農園主人公は西君である。彼の双肩に一日がかかっている。

10時に正志と三人で缶ビールを飲んだ。農園で働く前は、仕事先から夕食もとらずにパチンコに行き稼いだ金を全部使っていた思い出を語った「最高は16万円勝ったんです」と。彼は農園お天気予報官も兼務している。その彼が、午後から雨と言いながら雨具を持ってきていないことが気になった。

午後、わたしは山口市内の往復で豪雨にあった。ライトを点けるほどの雨だった。お天気予報官が気になって急いで帰った。正志の機転であまり濡れずに鶏舎内の仕事をしていた「おまえは外に出ないでいいから」とすぐ雨具に着替えて最後の採卵をはじめた。彼なりに恐縮した面持ちがかわいい。正志が「これからは、雨具は農園においておけ」と言うと「はい!」と大きな返事をした。妙に心がうちとけた感じがして「おまえは、いつからここに(吉部八幡宮)来たか」と聞いた 「小学校5年生です。それまでは小郡の施設でした。親は知りません」ときちんと説明した。俺も父親は知らん・・・と言いかけて、よけいなことまで言うまいと黙った。

しかし、よくこれほど真っ直ぐに大人になったものだと思う。朝、力いっぱい自転車をこいで7時半までには着いて。走って自分の仕事に取り組む。少し汗かきの彼は終日、ひたいから汗をポタポタ落とし、シャツがいつも濡れている。いつも笑顔を絶やさない。その笑顔に、もう歳かも知れないなどとダラダラ動いているわたしは励まされる。小雨の夕方、犬の散歩をしているわたしを追い越して彼 は「お先に失礼します!」と笑顔で挨拶した「明日はよう休めよ」と後ろ姿に声をかけた。

先月入れた群れに足の関節が変形している雄鶏がいた。それなりに群れで位置をしめていたが、体の成長に関節が耐えきれず歩けない。雄としての役目はできないが殺したくないので、二日前に来た一番若い群れに移した。鶏たちからイジメはないが体重を支えることができないので動けない。かわいそうでしかたがない。

02/08/11(日) 20:21 足立 進(JAG07563)

 

 


| 2002年 | 1月 | 2月 | 3月 |4月 |5月 |6月 |7月 |8月 |

| 電子メール | スペシャルエッグ | 2001年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

2000年 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

| トップページ | みなさんのご意見 | 元気な鶏の卵です | 箸よく盤水をまわす | リンク先 | 地図 |