六さん 8月17日しんあい農園日記


 

 

 

タクロウ君がお盆の帰省で一馬力少ない。朝、重兼君がひさしぶりに必死の形相で外八文字歩きで来た。ウンコをこらえている。その稔君を考えてみた。

朝、パン一枚を食べて早朝の電車とバスを乗り継いで2時間かけて通う。彼なりの仕事を夕方までやり、また2時間かけて帰る。家ではテレビゲームをやる。その繰り返しでは意味がない。失礼ではあるが「障害のある子供だから」と、親がある線をひいていたとしたら進歩はない。育ちざかりの彼に、農園の仕事ができるだけの食事、睡眠をとらせ「昼の仕事は農園に任せますよ」という、われわれ と家庭の両輪が動いてこそだと思う。夜はしっかり食べさせ、早く寝かせてトイレは朝、家で済ませる。その基本のうえに積み上げられるものがある。会話をすることができない。家ではそれで済ませることができる。例えば、障害者の通勤寮にはいり、集団社会で営みを学ぶことも方法ではないかと思う。

医学的には、高いところは無理だというダウン症の「ともちゃん」に平均台を指導し、加えて聴覚障害もあるのに、音楽に合わせて世界大会で銀メダルを獲得させたスペシャル・オリンピックスの中村勝子さん「常識?やってみないとわからん」と振り返る。われわれも同じことで「常識」という線が成長をとめているこ とが多い。われわれも彼らが社会生活ができることを目標に向き合い。家庭でも 「もっとやれる」という希望をもってほしい。

明日は、タクロウ君・西君・稔君の3名がお休みになる。正志とわたしに家内が 加わる。毎週土曜にはタマゴを6個お土産にしている。正志が、明日は野球に出るという西君に「これはホームラン卵じゃから」と差し出すと満面の笑みで「頑張ります」と受け取った。稔君は「ありがとうございます」と頭をさげたバッグ に入れた。

5時。涼しい東風にあたりながら地面に腰をおろし「これから俺の盆休み」と思い、缶ビールを2本飲み。ぬるめのお湯で長湯をして、風呂あがりに野球を観ながらまた2本。少しお盆を味わった。

02/08/17(土) 20:12 足立 進(JAG07563)

 


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