六さん 11月 24日しんあい農園日記


農園から車で40分も走れば日本海が望める三隅町。そこに香月泰男美術館がある。いくら背伸びをしても絵がわからないわたしが、ここに何度も足を運んでいるのは、数年前にテレビでみた、立花隆さんが香月の追体験をして幌のないトラックで極寒のシベリアを走り、そこで2年半抑留生活をした現場にたち、週に二名は栄養失調で亡くなったという人たちの墓標が偶然あらわれて無き崩れる番組をみたせいである。

舞鶴港に復員してから約10年後から、マイナス40度の世界で過酷な労働で命を亡くした戦友の顔を、炭を砕いた独自の絵の具で描いたのがシベリアシリーズである。その重い作品を立花さんの論法で解説する。例えば、真っ赤な肌をした日本人の遺体を描いた作品。これは、生皮をはがれるほど中国人に憎まれた日本人であり、広島、長崎、沖縄では黒くこげた日本人であり。今、いわれる平和は 「黒」つまり被害者としての日本人が多く、香月の作品のなかには「赤」加害者としての平和論があると結び付けている。その言葉に同感してシベリアシリーズだけをみに行き、わたしの平和を問い続ける。神農」という作品は、草までも食べないと生きられなかった、人間としての尊厳をたたきつぶされた怒りがある。自爆(特攻)がニュースで伝えられることに慣れてしまう、それに無関心という歴史が過ちを繰り返すように感じる。すくなくとも、あの時代よりたくさんの情報は茶の間で得ることができるのに。

水不足を解消できる目処をたてた。最近購入した、鶏舎を掃除するエンジン付き噴霧機を川のそばにおろし、そこから50メートルのホースを出して水を組み上げ、軽四の荷台に載せた300リットルタンクに入れ、それを給水タンクに入れるという方法である。今夜は、その川の水でシャワーをあびた。明日は、このホースをさらに100メートル買い足せば軽四は使わずに給水できる。

02/11/24(日) 19:21 六さん(JAG07563)

 


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