六さん １２月１１日しんあい農園日記

昨夜は「プロジェクト・エックス」を見終わって寝た。空冷エンジン・スバル３６０の開発にかける男のロマンを満喫しながら。２時に目が覚めた。しばらく枕元の犬をかまいながら眠れないので成り行きにまかせる気になった。缶ビールを飲みながらテレビをつけた。

写真家の立木さんが、故郷の高知の「阿波踊り」を撮り続ける番組があった。平凡パンチという、当時では画期的なヌード写真が載っている週刊誌が創刊され、創刊号を４０円か６０円ぐらいで買って、親に内緒でみたころ「立木」という写真家の名前を覚えた。

たくさんシャッターをきり「これが満足の一枚です」と紹介された一枚は、喧噪の祭りが終わり、たたずむ女性二人の写真だった。昨年の喧噪から一年、多くのことをかかえながら今年も「連」が終わり、また来年にむけて生きていこうとする、その思いがにじむ一枚と紹介された。

リオでカーニバルを夜明けまで観たことがある。貧しい人たちが、その衣装に数ヶ月分もの収入を費やし、一年かけて祭りに向かう生活を営む。まさに祭りは、その頂点であり、その一日に一年を燃焼する。燃え尽きるものを生活にもっている人は輝いているなあ。そう思った。同時に、その華やかさの裏側、つまり日々の混沌としたモノまでも写真に表現できるすばらしさ、表れの裏側をみつめる視 点があることを番組で知った。睡眠時間は少なかったけれど、成り行きに身をまかせて得をした。

02/12/11(水) 20:05 六さん(JAG07563)