六さん 2月 28日しんあい農園日記

昨夜からの熱のせいか朝から枕に鼻血をだした。抗生物質があわないので、一度、歯科医院で抜歯のあとにもらった化膿止めで畳のうえを転がったことがあるぐらい。だから解熱は水分補給ときめている。

先日から半日働いていただいている長谷山さんの技術は、宇部市交通局でバスの整備を定年までされたことに裏打ちされ頼もしい。例えば、部屋の洗面所裏側から漏水していた薄くて細い真鍮の配管を、午後から出てきてバーナーで溶かして溶接された。橋から農園までの悪路もこつこつ午後から道ぶしんされる。きょうから農園の生命線にあたる水タンクの高さを上げて、水の降下圧で、つまりポンプを使わずに配水する仕事を午後からはじめられた。

美祢の山奥にお住まいの老夫婦。ご主人はいつも地下足袋で作業されている「この修理を農協に頼むと、１０００円の出張費と３０００円の部費代がかかる」とされていた。そのぐらいの出費なら頼めばいいのに。最近までそう感じていたわたしだけれど、田舎の営みはその技術と、小さなモノまでも大切に整理して使うということがなければ営みとは言えないと思うようになった。例えば、外国航路の船で営繕を任される人は、そこにあるものだけで修理をしなければならない。頭脳、応用力、技術力、根気など要求される。まだ田舎では尻が青いわたしを感じてしまう。

明日は朝から雨。今夜中に元気を回復しなければ。

03/02/28(金) 19:33 足立　進(JAG07563)