六さん 4月　8日しんあい農園日記

稔君。先日は鶏舎のガラスを割った。鶏に「うるせえー！」を連発して仕事をしているうちに戸の開閉が乱暴になりついに割れた。その後も鶏に罵声は終わらない。きのう昼前にも「うるせー！殺すぞ！」と叫んでいたので、頭を叩いた「痛い！」と声を出すぐらいの力をこめた「ええか！稔君が大声を出すたびに叩くぞ」 と宣言した。叱れば上手に「気をつけます」「反省します」を言うだけで態度は変わらない。怒られたあとは鶏に「お前らのせいで怒られたじゃないか！」とまた罵声をあびせる。

今朝、仕事にとりかかった直後に正志が大声で稔君を叱った。最初から「うるせ ー」を発したようである。正志は細心の心配りで接しいる。やむなく罰で昼前まで作業場の前に正志が立たせた「どうして立っているのか」と尋ねると「大声を出しました。反省しています」と答えたので頭に一撃をとばした「痛て！」と顔をしかめた。わたしは約束を果たした。立たしている間も賃金は払うことになる。ここは福祉施設ではなく仕事場である。言うてきかないときは、痛いという感覚で覚えることも有りだと思う。つきっきりで指導をしている暇はない。

配達から帰り正志にその後を聞いた。昼前まで立たせて、遅れた仕事を一緒にしたという。春だというのに、正志が何度も連絡しても母親は冬の支度で仕事をさせる「暑くなれば自分で脱ぎます」が母親の言い分。それができない稔君が不憫である。

03/04/08(火) 19:19 足立　進(JAG07563)