六さん 1月16日しんあい農園日記

野菜に生産地、使用した薬に生産者の顔写真までの札をつけて、消費者が確認できるという不便利システムがある。牛肉も情報がわかるという。

わたしもほとんど毎日スーパーで野菜や肉などを買う。もし「札」があったとしても野菜に使う薬の知識はない。もし見るとすれば生産者の顔から誠実そうかどうかを人相見のように眺めるぐらいだろう。野菜や肉を買うのに人の顔はよけいだ。

例えばタマゴに、うんだ鶏の飼料が表示できるタマゴがあったとして、何人が理解できようか。魚粉は近海モノは汚染の可能性があり、北洋とかそんな場所の魚粉が珍重される。

ヒナ鶏に接種するワクチンは農園では8種類。そのことを表示してもわからないと思う。生まれて何日ごろのタマゴの品質がベストかは生産者は知っている。極めつけは餌の鮮度、夏場は早い時期に酸化する。このシステムは「公開はしているよ」という生産者側の論理だけだと思う。こういうシステムはやれば際限なくひろがる。

なぜこうなるかは、信用ならないからだということである。この「信用」は公開システムではない世界だと思う。半年前のタマゴを偽装したのは、今回がはじめてではなく、ここだけではないだろう。

世の中なにがほんとうかわからない。この世の中を変えなくては、手口は巧妙になるだけのことである。自分さえよければいい。お金が儲かればよい。そんな風潮が社会を悪くしている。

車で20分のスーパーには、歯科医院も開業している。男子トイレに入ったらその歯科医が用を足していた。便器はひとつなのでうしろで待った。歯科医は身体をたてにゆすり手を洗わずに無言でわたしの前を横切った。

関西弁でいえば「なんでやねん」

04/01/16(金) 20:10 足立　進(JAG07563)