六さん 3月8日しんあい農園日記
朝の採卵を終えて、光恵ちゃんに会うのが楽しみだった。
「きのうの会はどうだったか」と言葉は無造作だった。満面の笑みで「よかったです」と、何が良かったのか問うより、その笑顔が「全部よかった」と言っていた。
光恵ちゃんのそばでタマゴの検査をしながら交わす会話。
「大島さんは足の指を手に移植したのが驚いた」「エレクトーンやフルートの生演奏は初めてでよかった」「ほたるの星(映画)の監督がお話をされた」「ふく雑炊はタマゴばかりでふくがなかった」
山岸さんのおかげで、参加されたみなさんから元気をしっかりいただき、いい体験ができたことだろう。黄さんの奥さまはずっと一緒にいてくれたと喜んでいたし。
京都で鶏事件が発生した日、日記で「ひき逃げと同じである」とわたしの感じるままに表現をした。その会長ご夫妻が自殺をされた。経緯について思うことはたくさんあるが、わたしは「人間は時として弱い心が出てくるものだ」と思う。
普段はひき逃げは悪いと言う人でも、当事者になった場合にとっさにどう行動ができるかは、その場にならないと判断はできない。タマゴは時代をこえて価格の優等生などと卵価の低迷が当たり前というご時世。その結果が鶏を過密に飼い、あたかも工業製品のように生産するシステムになり、それでも苦しい経営を強いられていることは、当初は20万羽という数が、実際には25万羽に修正されたことからも読み取れる。
自殺には胸が痛い。
04/03/08(月) 19:49 足立 進(JAG07563)
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