六さん 3月23日しんあい農園日記

朝から採卵。昼前から山口市内37ヶ所の配達。帰って6時すぎまで草刈り。いまは腰が痛い。

お遍路から昨夜1時47分に着信していた。

「メールを作成しながら寝ていました。徳島の雨は寒いというより痛いほどでした。16番まで足の痛みをこらえて歩きました。お風呂のお湯に冷たい体をあたためてありがたい」

次のメールは5時53分。「雨はふっていませんが暗くて天気はわかりません」

わたしも暗闇の延岡の宿を発ち、途中で自動販売機で焼きそばを朝飯にした。痛い足で歩くには時間だけが支えになる。彼女がどれぐらい痛いかよくわかる。

ひと足ごとに激痛をこらえた。高千穂に向かうわたしに、熊本行きのトラックが停まり「乗らんか」と言う。歩く様子に声をかけた。そのトラックが夕方熊本から帰りにクラクションを鳴らして激励してくれた。それだけで涙が出た。

足をひきずりながら18番の恩山寺に着いたというメールは3時59分。両膝の痛みをこらえて19番立江寺に着くころには膝が激痛になったと。その痛みで道を間違えた。あまりの痛さに涙を見られないようにサングラスでうつむいて歩いた。たくさんのお接待に感謝。「わたしのぶんまで頑張って」と自転車のおばさんから千円のお接待。その感動は言葉にはできません、と、今メール。

わたしは日之影町で午後2時、空腹で歩けずに座り込み、朝いただいた干し柿を思い出して、道路に座り込んで食べながら「生かされている」と男泣きした。

とにかく疲れがとれますように。まだ先は長い。

04/03/23(火) 20:25 足立　進(JAG07563)