六さん 4月9日しんあい農園日記

大分県や熊本県にはたくさんの「石橋」がある。

大分県にはアーチ型に石を積み上げた古い橋が50あると覚えている。それは、山に棚田を築いてきた石工の技術であり、城の石垣を積み上げた匠の技である。そのことをラジオに登場していた石工の人が語っていた。

あるとき、その技に対して表彰しようということになったが、固辞した。わたしを育ててくれた師匠や先人に対して、わたしぐらいの者が賞をもらえば、あの世でみなさんにあわせる顔がありません。極めた方は謙虚だなあと感じた。

5時16分、ちびっこお遍路さんから「足摺岬をめざして歩きます」と着信。13時30分に「今から四万十川をわたります。むちゃくちゃきれいです」と四万十の画像も届けてくれた。

わたしの歩きでは最後の日カメラを無くした。どこで落としたのかわからいほど疲れて歩いていた。阿蘇の外輪山からおりるとき、すばらしい風景が眼下にひろがり、カメラがないので「この景色は覚えておこう」と眼に焼きつけようとした。あまりの美しさに下り坂を歩きながら涙がポタポタこぼれた。あのときはカメラがなくてよかった。

04/04/09(金) 19:39 足立　進(JAG07563)