六さん 4月22日しんあい農園日記

半月前から気づいている。

美祢から大谷山荘に向かうトンネルの手前に小犬がいる。茶色でガリガリに痩せている。ちょうど車が停まる場所なので、エサをもらって少し体型がおおきくなった。道路沿いなのに事故もなくそれなりに生きている。

捕まれば飼ってやろうとコンビニでパンを買って行った。食べるけれどわたしとの間合いは確保して捕まらない。そのまなざしは虐待されていたらしい。農園の健太のようなつめたい目のそれである。なんとかしてやりたい。

5時に配達を終えて農園に戻り、6時半ごろまで草刈をした。疲れているから休もうという声と、草を刈った跡を見たら気持ちがいいぞ、という声が聞こえ、気持ちがいい方に従った。

トイレ掃除もそうであるけれど、傍から見ただけでの掃除観と、やった掃除観には大きな違いがある。草刈機を背負った背中と両脇にしっかり汗をかいて刈り終えた場所を見たら、実にいい気持ちがした。きょうの場所は農園に隣接しているが他人の土地。草刈は人の為ならず…。

ちびっこお遍路は方向音痴で地図が読めず、51869歩も歩いたらしい。農園の部屋は夕方でも30度以上あったので、彷徨えるお遍路は難渋したにちがいない。

わたしは宮崎を歩いたとき都濃町で泊まろうと予定しており、夕暮れに宿を教えてもらったら「車で5分ですよ」と言われ、身体の力が抜けた経験がある。

04/04/22(木) 20:46 足立　進(JAG07563)