六さん 5月28日しんあい農園日記

ウベニチ(地元紙)で、ベトナムやカンボジアのルポを連載されていた橋田信介さんがイラクで銃弾にたおれたというニュースで、イラクが身近に感じられる。視点はつねに「弱者」だったと思う。

阿知須の山根さんに鶏を10羽持参して燻製をお願いしていた。「半分はくださいね」と。きょう9時に持参するからと奥さまから電話があり心待ちにしていた。

9時にご夫婦でこられたが「失敗しましたいね」。昨夜、よくできたと試食したときはうまかった。もう少し燻しておいたほうがいいかもしれないと、ふたたび窯に火をいれ燻した。そのまま朝をむかえたら腐敗していたらしい。あまり塩を効かさないほうがいい。その判断が甘かったといわれる。

ご主人は小柄ではあるけれど、農業ひとすじで生きてこられ、その年輪は太く黒い指。真っ黒な手の甲。日焼けした顔。ブラジルでははじめて「ナス」をたくさん栽培してマーケットに並べたけれど、食べたことがない現地の人は買わない。道路にばら撒いて捨てて帰るか、とまで思ったけれど「食べさせよう」と思いつき、ナスをフライパンで焼き試食させたら全部売り切ったそうである。

弱った牛は死んだらゴミ。生きているうちに処理すれば肉。牛でも豚でもご夫婦で解体はおてのものだったとブラジル生活を話される。苦労してこられた方はなんでも知っておられる。歳を重ねてもなんでも挑戦される。その姿がかっこええ。

04/05/28(金) 22:32 足立　進(JAG07563)