六さん
8月15日しんあい農園日記
ラ・フランチェスカはサビエル聖堂の真下にあり、イタリア料理とホテルのお店である。午後、タマゴをお届けに向かうとき近くの博物館付近で、二頭の犬を散歩しているおじいさんを見た。沖総支配人が「お茶でも飲んでいけよ」とすすめてくださりマムシ丼をつくりませんか・・・などと冗談を交わしてお店を出たら、
あのご老人が、お店の入り口にあるベンチにおられた。そのそばに座っている犬が、自宅の黒柴に似ており声をかけた「柴とハスキーの混血ですか」と。体格は大きく、目はブルーで鋭く、しかし黒柴の特長はしっかりある。もう一頭はこの犬の子供だと言われた。手には犬のいない赤いリードが握られていた。
わたしは広島市内が自宅です。この黒柴の雑種が二頭の子供をうみ、その一頭が頭にガンができました。なんとか治してやりたいと思い、山大農学部で週一回の放射線治療を受けることに決めました。しかし、広島から通うのが犬には負担な
ので山口市内に家を借りました。つい先日、一年以上も治療をしましたが亡くなり火葬をして、仏壇もこしらえました。きょうは家族が広島から来てくれて、いまここで食事をしています。まだ、わたしは楽しく食べる元気がないので瑠璃光寺まで最後の散歩をしました。だから、亡くなった犬の赤いリードも持っています。これから片づけをして広島に戻ります。親犬は捨て犬を孫が拾ってきました。捨て犬の子供ですが、わたしには肉親でした。最後は家内に抱かれてひきとりました。
大粒の涙をためて語ってくれたおじいさんに「お元気で、犬は幸せでしたよ」と申し上げた。
03/08/15(金) 20:28 足立 進(JAG07563)
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