六さん　9月1日　しんあい農園日記

朝3時ごろ寒くてめがさめた。かけ布団を重ねて4時ごろ眠りにおちて5時起床。

宇部の原小学校そばの村上さん宅で台風談義。ここは高台で四方から風があたるという。19号台風のときは飛んできた草がガラスを突き抜け、その窓を奥さんと小さいテーブルで台風が通過するまでの約2時間、死にもの狂いでおさえていたという。

「昭和17年8月の台風のときは小学生だった。小学校の分教場に40人ちかい遺体が安置された。炭鉱で働く朝鮮人の夫婦がムシロをあけながら流された子供をさがした。3人の子供がそこにはあり大声で嘆き悲しむ姿を、いまでも台風のたびに思い出します」

農園近くのおじいさんがタマゴを買いにこられた。「チョンガー生活でよ」

福岡から里帰りされた娘さんが、久しぶりのバレーボールをしてじん帯切断で小郡の病院に入院。老夫婦で4歳の男の子を世話していた。その子がおばあさんが草刈りをしている側の川で遊んでいるときに、石から滑り落ち片足から骨が出るほどの複雑骨折をしたらしい。おばあさんはタオルで止血して軽トラの荷台に乗せて帰り、おじいさんが応急処置をして、母親が入院している病院まで救急車で搬送した。その子が処置室で「おばあさんは悪くない。ボクが悪かった」と言ったそうだ。

子は宝である。

04/09/01(水) 20:23 足立　進(JAG07563)