六さん　9月2日　しんあい農園日記

美祢市の山奥。このお宅より先には道がない行き止まりの狭い登り坂のうえにBさんご夫婦がひっそり暮らしておられる。80歳近いのではないかと思う。毎週木曜に10個(300円)のタマゴを届けている。きょうはおじいさんが玄関で待ってくれていた。

「ばあさんが、パーキンソン病で腕に力がはいらないまでになり、包丁でカボチャも切れない。食事はワシがなんとかしているけれど、草刈りから田のことまでたくさんの仕事があり、洗濯までもある。ひとりで困ったいや」

来週からは6個ほどタマゴを届けることになった。人生の立ち往生に励ます言葉が見つからない。

時代おくれの酒屋に、焼酎をご注文の美祢市の老夫婦にタマゴとともに配達した。

ここはご主人が身体がわるくいつも寝間着である。けれど、人吉市生まれで焼酎は好きである。医者からは酒はとめられているけれど「飲みたい」と奥さんに頼んだという。

このお宅ではいつもレコードがながれている。きょうは「第三の男」わたしも懐かしい。いつか人吉に墓参りに行きたいと言われるので「時間がとれたら運転しますよ」と声をかけた。

親友から電話があった。「朝、山口市内のマスターズゴルフの前を、河村久仁夫さんがランニング姿でお掃除しておられましたよ！」と。草刈りの神さま、山本さんも今朝6時ごろ農園近くの草刈りをされた。わたしは犬と遠くから眺めていた。草を刈りはじめる前に、草むらに合掌しておられた。近寄って尋ねたら「コオロギやたくさんの虫を殺してしまうからのー」と。みんなご自分の一日を大切に過ごしておられる。見習わなければ。

望月さん、江口さん、松村御大ご夫婦、倉本さんに荒川さん、山岸さん。たくさんのお掃除仲間に出会えた一日だった。

04/09/02(木) 20:06 足立　進(JAG07563)