六さん　9月10日　しんあい農園日記

火曜に接近した台風。鶏舎の屋根・就農したとき植えたヒマラヤ杉(8メートル)と大きなケヤキの2本を根こそぎ倒し・栗の老木・イチジク・ブロック2枚で押さえていた太郎の犬小屋、そして小さな鶏舎も吹き飛ばした。きのう夕方、電気がやっと復旧した。

小さな鶏舎は、おもに怪我の鶏を隔離しており頑丈なつくりで、屋根には板金で加工していたから相当な重量があるけれど、唸り声をあげて吹き荒れる風に転がった。

これを放置して暴れ放題にさせたら被害が甚大になると判断。柄の長い斧をもって外に出た。満身の力で屋根の板金に穴をあけて、そこに３トンの荷重に耐えられる鎖をとおして車に結んだ。離れたところに移動させようとして、風をうけて車が浮いた。このまま洪水の川に飛ばされたら命はない。

一度車を離れたけれど、このままでは母屋をぶち壊される可能性がおおきいので、ずるずる小屋を牽引して離れた草むらまで行き鎖をといた。屋根が飛び散る音に鶏がパニックになりたくさん圧死した。

停電のなかでの生活。壊れた鶏舎に雨がふりそそぎ、床の土がベトベトになり異臭を漂わせ、鶏が悪い環境のなかで病気を一番に心配した。たくさんの方々からご心配やお手伝いをいただき、気持ちは萎えずに持ちこたえた。電気の復旧と同時に緊張していた身体がとけるような安堵をおぼえた。

みなさんにささえていただき、とりあえず農園はおくれをとりもどし動きはじめた。

04/09/10(金) 23:11 足立　進(JAG07563)