六さん 平成17年4月12日 しんあい農園日記


日曜、神戸を日帰りする切符を新山口駅で買い農園に戻ったのは4時。それから缶を一本飲み干して1時間草刈機を担いだ。それから夕飯は、少し肉の色が悪くなり半額だったヒレステーキ150グラム・鰹の刺身それと生野菜、ご飯は一合の半分を食べた。酒は缶1本と冷酒。

下関の倉本さんからいただいた手紙を何度も読みながら食べた。手紙は、山口新聞リレーエッセイを彼にバトンを渡したので、彼が紙上で発表したコピーの内容に添えた心境だった。この心境のポイントは締め切り日前夜までに完成した原稿を、当日に書き換えたという点だと思った。時間をかけて飾った文章より、短時間でもよけいな言葉を省いた本音の言葉がほんとうによく伝わるものだと感じた。

昨夜、NHKで地域放送をテーマにした番組があり9時まで観た。もと山口放送取締役だった磯野恭子(やすこ)さんが登場していたから。

農園の玄関(二階)に古いピッケルがあるけれど、これは磯野さんと長生炭坑水没事故を調べたときの思いでの品である。「海鳴りのうた」というドキュメンタリー番組になり、90年に全国最優秀賞をとった出来事の遺品である。やっぱり磯野さんはその作品をあげながら地域の特色をいかした番組制作を語られた。

三隅町の香月美術館も話題になり、立花隆さんが香月のシベリア抑留体験をそのまま、つまり極寒のシベリア収容所を、当時のまま幌のないトラックで走り、香月と同じマイナス40度近い現場で作業をして泣き崩れる場面も映像で紹介された。(これは4月19日に再放送される)。

そして錦帯橋掛け替え工事を3年もの歳月をとおしてカメラが追ったシーンもよかった。棟梁が「昔のままの再現なら意味がない、今の技術を後生に残してこそ自分たちのやりがいがある」と言うシーンもよかった。付け加えたいのは、山口朝日放送が夕方報道した、心臓移植を待つ26歳青年をインタビューしたシーン。「司法書士をめざしたいです」とベットで語った彼の目からひとすじの涙がおちた。

エッセイも報道もよけいなことをいかに省いて真実を伝えるか。ここが命だと感じた。

05/04/12(火) 20:05 足立 進(JAG07563)


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