六さん 平成18年4月13日 しんあい農園日記


宮崎県小林の親友、馬場敏郎(47歳)の訃報を昨夜受けた。

養豚業で大借金、家族が離散したけれど彼が借金を背負い、さまざまな職歴の末に豚の糞尿を回収して完熟堆肥をつくることに成功。その堆肥だけでつくる野菜を「さくら野菜」として全国に発信した。

20年ちかく前に彼に会ったころは、金融ではいわゆるブラックで、なにを買うにも現金でしかできない状況だった。その彼にある宗教が「この神様ならどんな願いでもかなえる」とささやいた。

彼は農薬のビンを差し出し「あんたがこれを飲んだら信心する」と言ったらしい。それは、このどん底生活からなんとかはい上がれるならという、そこまで生活に困窮していた。

離婚も再婚もあった。大酒飲みだった。夜の街ではヤクザが避けていた。けれども彼の生きる力にいつもわたしの元気がふるいたった。

松村さんたちと屋久島に行ったときも彼は来た。来たけれど二日酔いで歩けなかった。粛々と間違いなく歩む人生ではなかったかもしれないけれど、馬場敏郎の生き方が好きだった。胸におおきな穴があいたような一日だった。

しんあい農園 足立 進


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