六さん 平成18年4月29日 しんあい農園日記


狭い道なので車を停めて歩いて配達しているとき、日だまりで老人が分厚い本をひろげていた。「勉強ですか」と声をかけても聞こえないほど熱心だった。帰り道立ち止まって「なんの本ですか」と聞いたら顔をあげた。

22歳でサイパン島近くの小さい島に守備軍として赴き、食料はも水もない島で、戦闘機の機銃掃射の合間に海で貝をとった。スコールを雨水をたくわえても、一日の配給はひとり3合。戦友のほとんどが餓死した。敗戦から毎日アメリカ空軍が缶詰を落としてくれた。復員船は船体に大穴があいた6000トンの輸送船で浦賀に着いた。そこから山口までは貨物列車にしがみつき、鉄橋は落ちているから川を歩いて次ぎの駅まで行き、トンネルで煙りススで真っ黒になって小郡まで帰ることができた。

この本は戦友会の本で、毎年桜が終わったころ見るのです。戦争はどんな理由でもしてはいけない。きょうも元気に働かせていただいた。

しんあい農園 足立 進


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