恵みの雨

だいだい思う通りの産卵状態になった。

これから春先までは朝の採卵が大変になってくる。休み明けのFさんに2つほど仕事を頼みたく、早朝から前倒しの採卵を済ませて配達に出掛ける。

今日は予報以上に雨が降った。給餌は出来ないだろうが、採卵しながら各鶏舎の飼料の残量を確認すると数箇所は補充しなければと心配しながら車を走らせた。

10時半すぎにFさんからのメールが届く「雨がじゃーじゃー降りだけど餌入れはどうしますか?」との問い合わせ。

電話で折り返して、Iさんが給餌が出来たか確認する。電話での会話が苦手な彼が、ゆっくり言葉を捜しながら応えるのを心を整えながら待つ。

彼がポツリポツリ言葉を繋げる間、受話器から鶏の賑やかな鳴き声が聞こえる。

「山側と14、15の鶏舎は、みゆきちゃんが入れました」とのことで安堵。

採卵を済ませ配達に出掛ける7時前ごろからポツリポツリと雨が降り出し、Iさんが農園に到着する8時半ごろは私も合羽に長靴姿で配達していた。

雨の合間を見て、私が心配していた補充が必要とする鶏舎を手早く済ませてくれていたことに、またひとつIさんへの信用が厚くなった。

おかげで、恵みの雨と感謝することができた。

あだちまさし。