河村隆子さま

わたしの自費出版計画に河村隆子さんから賛同のお便りをいただいた。

偉業を成し遂げた人でも、その多くの歴史は年月で埋もれる。まして凡人で生きたわたしが遺せるものはない。
けれども「あの人がいたから」「あの出来事のおかげ」と思い起こすたくさんのシーン。そのなかでも印象的な、わたしの人生が切り替わった出来事を文字にすることは、わたしが生きた背骨をあらわすことになる。関わった人にお礼にもなる。
高価な墓より、わたしの背骨が読める紙の墓をつくりたい。あとにつづく誰かが、いつか読むかもわからない。

それが心境です。隆子さん。

小野田市。Kさんの庭にやわらかいピンク色の杏が咲いていた。玄関で話題にしたら。
長男家族に初めて子供を授かり、3年まえの1月誕生した。800グラムの未熟児。名前を「杏奈(あんな)」と命名。ドクターチームのおかげで長い入院生活から退院できた。
初孫をいただいたご主人は杏を1本庭に植え、肥料をほどこし我が子のように、祈るように毎日育てた杏。それが咲き誇る。
「よく気がついてくれました」と奥さまが頭をさげられた。
いま、杏奈ちゃんは、標準体重にはおよばないが、じいちゃんに可愛い反抗をするらしい。