詩人?が登場

きのう(15日)吉部八幡宮を会場に恒例の「社小屋」毎月、1日と15日は神道では神参りの日。野村宮司先唱で大祓をみなさんと唱和。説明できない清々しい気持ちになる。やった者しかわからない。
1時間半。数学教師でメタボの藤野先生が、最近の話題を読み解いて古事記の世界に誘うマジカル藤野節。
初代天皇は誰か?と問われたとき、わたしの背中で「神武」とつぶやいた男がいた。
酒屋の松原さんが「面白い男がおる」と、かねてより言っていた。脳性麻痺のハンディがあると聞いたので「松原さん。すみませんが彼を連れて農園で泊まってください。その前に社小屋に参加してから」それがスケジュールになった「神武」とつぶやいたのは面白いと言われた男。
四次元とか五次元の世界に藤野節で連れてゆかれ脳ミソがもつれたとき「時間ですから終わります」要は、余韻のなかから自分の力で結論を導くしかない。
このあと、藤野先生家族と宮司は、牧君お供えの赤福を西君墓前に供えに行かれたと、きょう知った。わたしは祖霊殿に供えてくださればと持参した。わたしも墓前に行けばよかった。
お宮から農園に戻ると、先日も来てくれた小野田市の西山夫妻が来てくれ、料理でてんてこ舞いの家内を奥さまが手伝っていた。
西山君とのメールのなかで「ホタル」を話題にしたら奥さまが見たい。それなら何度か農園で宴会で一緒だったホタテマン(松原酒店)が仲間と来るから、奥さまと来なさいよ。
豚肉ブロックを紅茶で煮た料理を家内がつくり、韓国ソースを西山奥さまが担当。鹿肉の竜田あげ。煮たまご。魚のカルパッチョに三種類ぐらい?の巻き寿司などで8時までビール・日本酒に焼酎を楽しく呑んだ。
西山夫妻とみんなでホタル見物ができた。夫妻を見送りした。
面白い男を主人公に飲みなおし。彼の名前は岡本。47歳。手足と会話が不自由。
福島から宇部市に避難した人のなかで自閉症の子供さんが数名おり、その支援をするグループに松原さんと席をおいている。
彼は童顔で印象として30代前半かと思った。ほんとうに旨そうな形相で酒を飲み、使いやすい自分の食器で食べる。松原さんは彼の言葉を理解しているが、わたしは慣れるまでに時間がかかった。
障がい者年金を糧に、前向きに生きる岡本さん「あなたの趣味は」と聞いたらリュックから茶封筒を出した。中には彼撮影の一枚に詩が添えられていた。
むかし、出張先の宮崎市の居酒屋にはいつも週刊誌を持って行き、話し相手もないから活字に目をおとして寝るための酒を呑んだ。ふと壁に目をやると「やっぱり ひとりは 寂しい」会社と家族のためだと自分に気合いを入れ、宮崎県だけでも年間40回は泊まったわたしの胸に山頭火の句がひびいた。
あの時と同じ気持ちになった。来月の農園日記ミニアルバムで岡本正彰さんをする。
彼の詩をひとつ

庭に積もった雪は 融けるとどこへゆくのか 東北の人の悲しみ苦しみを 一緒に連れ去ってほしい 僕のは いいから

就業するすべがないと彼は言うた。
金ではない。人の心をつかむ「詩」が岡本さんにはあるではないかと。
朝6時過ぎ、朝食をおえてふたりは帰り、わたしの月曜日がはじまった。