草刈り日曜日

5時から草刈りでかいた汗をシャワーでながし8時。母の朝食にまに合った。職員さんが母の部屋で一枚のパンにジャムをつけて小さく手でさいて皿にもりつけていた。副食は、味噌汁とひじきの煮物にカマボコとお茶。これを自力で食べなければならない。ここはサービス付き高齢者住宅。特別養護ホームではない。自力が基本になる。
見た目にも食欲がわきあがる献立ではない。それを言うわたしの立場ではない「食べさせます」と部屋に入り、家内が農園で用意してくれた卵とベーコン料理とヨーグルトをベッドの食卓に置いて、雑談を交わしながらスプーンと箸で食べさせた。40分たって「もう食べん」と口をとじた。パンは半分と卵料理にヨーグルトは食べた。
もし、わたしが来なければ時間になれば「食欲なし」でサプリメントを与えられておわるだろう。
けれども、わたしができることを精一杯やるしかない。母が「やさしくしてくれてありがとう」と眠りながらつぶやいた。
農園にもどり炎天下の草刈りをすませ、風呂でさっぱりして缶を3本飲みほしたとき、数学者の藤野先生が来園「日記で読みました。深夜の運転はいつでもやります」と、もしもの時の運転に手をあげてくださった。
きのう夕食のとき、母が最近にない最高の笑顔をみせた。携帯電話で撮った。来月の農園日記に笑顔の母を載せようと思う。