母はよく話をした

金曜日は仕事をしない。朝は寝床で録画番組を楽しむ。昨夜の番組仕事の流儀「コンシェルジュ・阿部佳(55歳)」の内容がとてもよかった。
日本で唯一、最高の称号レ・クレドールを持ち、六本木のホテルを利用し日本を楽しむ外国人のどんな依頼にも、それは出来ないとは決して言わず応えるのが彼女の流儀。うまく感想をまとめられないが。彼女はお客さまの顔ではなく、お客さまの視線を一緒に見つめ、なにがお望みかを笑顔の会話からさぐりあて提案する。しかも目的に到達したあと、もうひと押し満足に近づける努力をする。
まさに「おもてなし」の達人だと感じた。外国人に日本を印象づける素晴らしい仕事をされていた。
霜降り山、持世寺温泉「上の湯」は8時半にはじまる。一番風呂に入ろうと農園を出た。途中で車をとめて約1時間歩いた。後ろから来たパトカーが減速してわたしを追い抜きざま「おはようございます」と助手席の若い警官がマイクで挨拶をしてくれた。わたしは手を挙げて返礼をした。警察官不祥事が多いなか、気持ちのよい警官が地域を守っている。通学の子供の列にもマイクで声をかけていた。
風呂は今朝の一番客になった。400円でぬるい湯につかり、かけ流しの湯の音も楽しめた。
湯上がり、さっぱりして母に会いに行った。きょうは会話をはずませるモノを持っている。母の部屋で家内が見つけた昔の写真アルバム。母の小学生写真にはじまり、職場の仲間との思い出。わたしがうまれて授乳している場面(誰が撮ったのか)。退職金をはたいて念願の建て売り住宅を買った笑顔などが一冊になっている。
わたしの父親という人物は一枚もない。それが母の人生。
朝の陽射しがあたたかい窓際のベッド。きょうも四国や九州を眺めることができる。
アルバムは予想どうりに母の関心をうながした。小学生の写真では教師の名前まで覚えており、わたしと写っているものは全部、場所やなぜそこなのかを説明。同僚の顔も全部覚えていた。
次回から、いつもアルバムを持って行こうと思った。
農園にもどりトイレ掃除。お昼は缶2本を飲んだ。それから昼寝。