これからがタマゴの旬

昨日は終日、豪雨。配達中に渡る川は水かさがマックスだった。

山口の椹野川、防府の佐波川、光の島田川。当然、農園のそばを流れる厚東川の支流も濁流で、木ノ瀬橋の根元付近まで水位が上がった。

金曜日の配達は走行距離が長く、体力的に限界を感じるが、農園へ帰る際、厚東川へ注ぐ小さな川も決壊寸前で、荒滝山から下ってくる雨水も相当な量、道路に溢れていたので、農園周辺の土砂崩れも心配だったのでIさんを帰りの配達の助手席に乗せ自宅まで送迎。

今年は空梅雨で厚東川の水が、ここまで上がったのは初めて。

今朝は少し早めに車のエンジンをかけ、彼女が通勤する県道や、その周辺などで土砂崩れがないか確認しながら農園へむかったが、心配するほどの山の崩れはなかった。

夕暮れ時が日々早くなる時期。鶏は「日長」で季節を感じ、産卵をするのでストレスフリーの平飼い飼育をしているが、朝の点灯管理は重要になる。

農園では、太陽が沈むのが早くなると朝の点灯を少しずつ早くし、冬至を境に太陽が沈むのが長くなると朝の点灯を少しずつ遅くする。

夕方は、夕暮れにまかせて鶏は就寝するので朝の点灯時間で管理している。

日中はせわしなく鶏は活動する。餌を食べ、水を飲み、羽を整えたり、砂浴びをしたり、そんな一日を過ごしながら朝の重要な仕事「産卵」をする。

日中の活動時間が何時間が最適とか、日照時間はこれぐらい必要とかマニュアルにはあるが、最近の気候は予測不可能なので、

産卵状況や鶏舎の中の鶏の様子を観察しながら点灯時間を少しずつ調整する。

○○ルクスを超えると駄目とあるが、私が基準としているのは、夕方、新聞の活字が電気をつけないと読み辛くなるのを基準として、朝から鶏舎の鶏の様子を観察する。

出荷の都合で、点灯時間が早すぎると時折、居眠りしている鶏がいるの無視して点灯時間を上げていくとストレスを感じ、春先から悪い癖が出るのである。

これからの時期、飼料の摂取量も増え、春先までタマゴの「旬」をむかえることとなるが、朝の集卵が大変な時期。

鶏たちは毎日の産卵に備え、しっかり餌を食べ、皮下脂肪を蓄えて体力をつけ、グッと締まった滋養の高いタマゴを産み落とす。

鶏と共に働く私たちは、布団が名残惜しい季節をむかえるが、グッと堪えて早起きする。

これから「冬至」まで、あと「寒」がぬけ、春の足音が聞こえるまでは早朝の「気合」が必要になってくる。

あまり気さくな営業トークは出来ないが、自然のサイクルに合わせ「旬」をむかえるタマゴの味をお客さまが感じていただけるよう、

朝の仕事を前倒しにしながら、共に働く仲間の気持ちの「ゆとり」を作っていきたい。

あだちまさし。